ブルートレインという夜行列車が走っていたころの話である。全国の夜行列車の乗車レポートを中心としたエッセイだ。私はかろうじていくつかの列車に乗車した世代だが、いまは新幹線などの高速鉄道や格安の高速バスに代替されてなくなってしまった。
寝台特急は料金的にはそんなに安くはなかったが、それでも航空料金よりは安かったのと一泊代減らせるのが魅力だった。ただ、揺れと列車音のなかではなかなか寝付けず、深夜に何度も目を覚まして車窓をみると、知らない駅の名前が書かれたホームだったりした記憶がよみがえってきた。
ハイケンスのセレナーデのオルゴールがあったこともこの本を読んで思い出した。いまは客車を牽引する列車自体がほとんどなくなってしまった。銀河鉄道999どころか地上を走る客車列車に出会うことがSFのように感じてしまう。
読書状況:読み終わった
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文庫
- 感想投稿日 : 2023年1月27日
- 読了日 : 2023年1月27日
- 本棚登録日 : 2023年1月27日
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