○1時間程度で浅く読んでみました。出てくる人の特徴がかなり違うし、読みやすかったです。
○舞台は、謎めいた天才パティシエ柳原の店「パティスリー・ルージュ」。そのもとで近藤とともに働きながら修行をしている晴香。物語はすっと入ってくるけれど、その味わいがお口にあうかは読む人次第。
○その内容は、まるで舌の上ですっと溶けてしまうものでした。はっきりいえば、恋敵がでてきて「さあどうなるんだろう」と思っていたら、その答えはおあずけのまま終わってしまったという感じ。あいだあいだに現れるスイーツが印象的です。とくに、群青色の皿に乗った「さくらさくら」は読後も覚えていました。
○さて、ぼくにとっての大問題はこの本のスパイスの部分を探すことでした。冒頭に「女の子はなにでできているの?砂糖と香辛料。」とありますが、たしかに主人公の近藤くんに対する手のひらの返しようはスパイシーだと思いましたね。一時は自分から迫っておいて、「なかったことにする」って。女の子って甘いだけではない、スパイスも持ち合わせている訳ですね。
○追記 (2014-02-15):ふと見かけて気づきましたが、冒頭の「女の子はなにでできているの? 砂糖と香辛料。」という問いは、マザー・グースの「What are little boys made of?」によっているのですね。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年9月18日
- 読了日 : 2013年9月17日
- 本棚登録日 : 2014年2月15日
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