東京タワー

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本棚登録 : 3970
レビュー : 646
著者 :
skmtさん 江國香織   読み終わった 

大学生、19歳の透と耕ニ。ふたりの共通点は同じ高校に通っていたこと。そして人妻と付き合っていること。

詩史に夢中になる透。透明な魔女みたいな魅力を持った人妻・詩史に、彼は心の底から依存し、弄ばれる。現実的には彼女と一緒に暮らすことなどできるはずはないと理解しつつ、透は詩史と一緒に生きていくことを選ぶ。

女と別れるときは自分からと決めている耕ニ。情熱的で感情的な人妻・喜美子、大学生・由利。ふたりを交互に回し、イニシアチブをとっているのは自分だと信じていた耕ニだったが、かつて手を出した人妻・厚子の娘、吉田が現れ、喜美子に翻弄され、由利にも別れを切り出される。

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前に読んだのは大学1年のころだったから、もう5年くらい前のことで、そのころとは違う部分が今回は気になった。

透が目の前の詩史だけでなく、過去の詩史をも追いかける姿や、過去の耕ニを追いかける由利の姿にゾクゾクした。

そのひとが昔好きだった本や音楽、過ごした場所、なんでもいいからそのひとを追いかけて、そのひとのかけらを集めたくなる気持ち。

「そのひとの過去が知りたいと思ったら、そのひとのことが好きなんだぞ。それも相当にな」と言っていた中学の社会教師を思い出した。

中学1年生に対して、何でわざわざそんなこと言ったんだろうと思ってたけど、
彼も誰かを想っていたんだろう、今ではそう思う。

レビュー投稿日
2013年2月21日
読了日
2013年2月16日
本棚登録日
2013年2月16日
3
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