これだけ荒唐無稽な話が好きだ。
本書の主人公田浦は中年という人生の折り返し地点にたって、はじめて本当に愛すべき女性に出会う。
山田太一氏といえば数々の名作があるが、
私がこの本に出会ったのは、偶然・・・
新潮社の本は独特の紙触りと質感が好きで、それだけでもひいきにしていた時期がありました。
この本を手にとったのは、題名に惹かれたことがすべてです。
題名の意味がよくわからない。。
そこが山田太一氏の作品との出会いでした。
主人公の男性、田浦は、中年の男性、右足の骨折で入院した病院で衝立越しに1人の女性と出会う。
しばらくして、その彼女と再会をするが、彼女には驚くべき変化が・・・
精神的にではなく、肉体的に、外形的にどんどん若くなっていく・・
男性は、もちろん、年を重ねていくことになる。。
女性は、最終的には子供と言っていいところまで行く。
しかし、2人は愛し合っているため、そんなことにひるんでいない。
2人の関係は読んでいての日現実感をあまり感じず、何とも読後感がいい。
そしてラストのシーンは、何とも切なく、何とも暖かく・・・
今まで体験したことのない小説の世界観が私は好きな作品です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本・雑誌
- 感想投稿日 : 2018年10月28日
- 読了日 : 1994年11月25日
- 本棚登録日 : 2018年10月28日
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