査察機長 (新潮文庫)

3.93
  • (29)
  • (23)
  • (27)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 241
レビュー : 28
著者 :
ゆうだいさん 航空   読み終わった 

飛行機好き、旅好きでよかった!
エアライン好きなら絶対に読んだ方が良い!と断言できる名著。まぁ飛行機嫌いの方は読まない本だと思いますが。。
旅客機が出てくるストーリーものと言うと、やれハイジャックだ、やれ事故だ、やれ出発空港に引き返すだの。もちろん、何か起こるからこそドラマが生まれるというのはその通りではあるのですが。
しかしこの小説は、普通に飛行機を飛ばすという話。それにもかかわらず、ここまでのめりこんで読めて、ここまで感動できる、ということを示したもの。深くパイロットという仕事を知る内田氏だからこそ描けるドラマを堪能しました。

ストーリーは、成田からニューヨークに向かうANAそっくりの架空の会社の便の話で、新米機長が査察を受ける「チェック・フライト」に臨むというもの。
絵に描いたような査察官のチェックを受けながら、新米機長と、老練の先輩機長の2人の目線で進むストーリーが絶妙で、なるほど若手とベテランの目線の違いってこういうコトかと感心させられます。後半では査察機長の目線のくだりがあるかなと期待してたのでそこはちょっと残念ですが、終盤で内容はカバーされます。
査察を受けるという設定があることで、エアラインの専門知識の説明を上手く話の中に組み入れているのがこれまた巧妙なやり方。頭で想像しながらでも全てを理解して読むのは難しいですが、100%まで理解しなくとも十二分に楽しめました。

また、航空会社パイロットという仕事の特徴として、仕事のパートナーとなる同じフライトのパイロットが毎回違う、ということがあると思うのですが、そんな環境下でも息を合わせてフライトを遂行していく醍醐味のようなものを、本著を通じて感じ取ることができるように思います。
普通のデスクワークをしている自分ですが、このような要素は自分の日々の仕事でも活かせるのかな。

また今度、ロングフライトに乗る時に機内で再読したいなぁ。冬のニューヨーク線が理想だけど。

レビュー投稿日
2017年3月21日
読了日
2017年3月21日
本棚登録日
2017年2月25日
1
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『査察機長 (新潮文庫)』のレビューをもっとみる

『査察機長 (新潮文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする