企業経営者の心構えを書いた本。原題は「MANAGING」で、邦題は中間管理職狙いでしょうか。。
無知で大変恐縮ながら、著者が長年CEOを務めたアメリカのITTって、コングロマリットの元祖的な存在で、シェラトンホテルやエイビスレンタカーが傘下にあったんですね。NTT似の何かかと思ったら、全然通信事業者じゃない(笑
コングロマリットって、今でこそ「選択と集中」やら「シナジー効果が!」とか言われて時代遅れな感がありますが、ポートフォリオを適切に選択し、経営改善をやっていくという意味では悪くないのかも。恐ろしく乱暴な表現では、投資ファンド(アクティビスト?)のちょっと持分も口出しも多いバージョン?
読んでみると、時代の差を凄く感じます。
本著で「ガッツのある」と表現される働き方は「成果が出るまで根性でやるんだよ!」的な印象だし、テレックスとか紙とかアルコール中毒とか、時代を感じます。。
とは言え、企業経営には情緒的態度、やり遂げる根性が重要とする著者の論が間違いだとも思わないので、読んでみて損ではないのかも。
全体的に、間違ってはいないけど、日本企業でも既にある程度取り入れられているんじゃないかな…?という感じの内容でした。一部はまぁうちの会社には無理かなと思っちゃうところもありましたが。。
ファストリの柳井社長が愛読されているようで、まえがきと解説を書かれています。
なお、翻訳は超読みやすい訳ではないですが、概ね良好でした。「季員会」というめずらしい誤植があったけど。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ビジネス
- 感想投稿日 : 2018年4月29日
- 読了日 : 2018年4月29日
- 本棚登録日 : 2018年4月29日
みんなの感想をみる