草祭 (新潮文庫)

3.82
  • (69)
  • (126)
  • (95)
  • (13)
  • (1)
本棚登録 : 853
レビュー : 110
著者 :
skyufoさん ホラー・サスペンス   読み終わった 

美奥という奇妙な町で起こる不思議な出来事
それは因果か偶然か
めぐる時の中で魅せられたように生きる人々のお話

「けものはら」
水路をたどって行き着いた先にあったのは、周囲を崖に囲まれた、岩のある野原

「屋根猩猩」
夜になると、守り神の獅子舞が屋根の上を通り過ぎて行く
公園で出会った男の子が記憶の中で語っていた

「くさのゆめがたり」
山に生きる少年は、生き物の気配を感じ道を読む
ただその知識、特に毒に関しては消して口外してはいけないよ
美しい山の奥での始まりの物語

「天化の宿」
線路を伝ってやってきたクトキの少女は
森羅万象に通ずるゲームを始める
即座にのめり込む少女がそのゲームの果てに見るものとは

「朝の朧町」
旅先で出会った壮年の男との同棲生活
与え与えられの日々は充足していてとても居心地がいい
元は美奥に住んでいたというその男が語るのは
いつも夢のような話



**以下感想ネタバレもあり**



どこか懐かしく、しかしぞっとして、でも引き込まれる
そんな話だった
美奥という町を舞台にした不思議な物語
5話の内容は舞台を同じくしてるだけに各々関わりがある
起源にも触れられていて、読後がスッキリするものだった
どれも悲劇で終わるのかと言えばそうでもないので、
構えずに読んでいいと思う
そこまで、超怖い!!!というほどのホラーでもないのがまた丁度良かった

内容は
春は残念な結果になったのでタカヒロに期待したのだけど
このコもちょっと残念なコで
あぁ登場人物に期待したらダメな感じかぁと残りは読み進める
タカヒロ、嫌いではない!

しかし春の母親は無理心中をはかろうとしたの?
春だけに飲ませて一人帰ってきて、警察にまで連絡してと、
獣原にいる春が絶対に見つからないのを確信して自演していたようにしか見えないのだけど…
後から追うつもりだったんだろうか?

藤岡さんはとてもイイキャラw
後ろ3つに出て来る女のメイン人物はどれもイイと思う
思考が淡々としていて好み

タカヒロとは甘い恋愛関係に発展するでもなく
始終「えぇっwwww」という感じの行動で
とても飽きなかった2話目

3つ目の話は美奥の始まりとそこに棲む、いや起こる?
出来事の起源の物語
禁断の薬クサナギをめぐる、悲しい物語
終盤、テンが非常に淡々と行動に移していって、
ああこの子は穏やかな狂気に堕ちてしまったんだなぁと寂しい気持ちになった

4つ目はゲーマーとしてそのゲームがとても気になるところ
だがよくぞ途中辞退したなと拳を握りました
とても魅力的だったはずなのに
ゲームになど興じていないで、まだここでやることがあるのだと
おばさんの言葉が胸に響きます………

5話目
例外的に美奥の外の話だけど、結局そこに還っていく
結局あそこは……

レビュー投稿日
2014年8月21日
読了日
2014年8月21日
本棚登録日
2014年8月19日
2
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『草祭 (新潮文庫)』のレビューをもっとみる

『草祭 (新潮文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『草祭 (新潮文庫)』にskyufoさんがつけたタグ

いいね!してくれた人

ツイートする