国家は「有罪」をこうして創る 「植草事件」裁判記録

  • 祥伝社 (2012年7月3日発売)
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ミラーマン 経済学者 植草一秀氏が痴漢を繰り返したとマスコミで面白おかしく報道されたとき、私はそれが冤罪であるとはほとんど思い至らなかった。あの頃は、国家権力(日本だけとは限らないと思う)が、犯罪を作り出し、警察・検察、そしてマスコミが結託して、ターゲットを社会的に葬り去ろうとするなんてことが、この国にあるとは思いが至らなかった。
しかし、村木厚子氏、小沢一郎氏、石川 知裕氏、佐藤栄佐久氏、三井環氏等々の事件で徐々に姿を見せてきている国家の犯罪体質を思えば、ミラーマンは捏造だったのではないか?との疑念が生じてくる。
本書は、「京急事件」の全ての公判を傍聴した高橋博彦氏による、検察側の主張の矛盾点を暴き出した告発本である。
すでに、植草氏の有罪は確定しているが、本書が指摘している矛盾を追求し、再審無罪を勝ち取ることが、普通の国民が国家におびえることなく暮らせる社会なのではないだろうか。
本書の中では、竹中平蔵がアメリカの意を汲んで行動しているという指摘もある。そして、その竹中は維新の会 橋下のフィクサーである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 随筆
感想投稿日 : 2012年11月28日
読了日 : 2012年11月28日
本棚登録日 : 2012年11月28日

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