夫と別居中の30代女性。ふとしたことから女子高生と知り合い恋に落ちる。
そして自分の性嗜好に悩む女子高生に請われるまま、彼女と自分の息子と遠く離れた山里へ移り住む。
村になかなか受け入れられないが前向きに日々の暮らしを送り、そんな中にも色々な事件が起こり、そしてさらに家族としての絆が深まっていく。

同性愛カップルというのはメジャーな存在ではないため、家族に過度に依存するのだろうか。
と思ってしまうぐらい、相互依存がひどい。単に登場人物の設定がそうなだけなのか?
そして、それに振り回される子どもたち。
同性愛カップルということを除いても、大人としてイマイチな人たちという印象。
しかし、やっぱりまだまだ日本はカミングアウトというものをしなくてはならないのか。別にパートナーが同性であることをわざわざ発表しなくてはならないのって、なんでだろうか?

2021年12月8日

読書状況 読み終わった [2021年12月8日]

ワーキングホリデーの続編。
今回も事件が起こるが、雨降って地固まる的な展開。

2021年12月6日

読書状況 読み終わった [2021年12月6日]

元ヤンキーでホストとして働く主人公の前に、息子だと名乗る子どもが現れた。
突然現れた我が子と夏休みの間、共に生活をすることになる。
お互いに戸惑いながらも、親子としての絆が芽生えていく。

よくある感じの家族話。
衝突あり、事件あり、最後には解りあい絆が深まっていく。周りの協力も得て、お互いにかけがえのない存在になる。
登場人物それぞれのキャラが立っていて、それがぶつかり合っていないのが上手いと思う。
でも、そもそもヤンキーが好きではないので頭の軽さ加減にまぁまぁうんざり。

2021年12月6日

読書状況 読み終わった [2021年12月6日]

市役所の生活保護担当が主人公。
ケースワーカーとして活躍していた同僚が訪問先で不審死を遂げた。不正受給が関係していると推測し、同僚と解明しようとするが触れてはいけない部分に足を踏み入れてしまったときには時すでに遅し。自身の身にも危険が及ぶ。

生活保護を主題にしたミステリー。
ケースワーカーや生活保護受給者など、リアルに描写されており、普段あまり接点のない領域であるが非常に臨場感があった。ケースワーカーは本当に大変な仕事で頭が下がる、
後半はお決まりのパターンで、前半がなかなかよかっただけに残念。無難な終わらせ方ではあるけど。

2021年11月12日

読書状況 読み終わった [2021年11月12日]

老舗料亭で見習い料理人としてはたらく主人公。後輩も入り日々充実していたが、思いを寄せていた仲居から内部告発をしたと打ち明けられる。そして、それがまた元で後輩は自殺する。
料亭は大騒ぎになり主人公は罪の呵責を背負って東京から逃げ、死ぬつもりで辿り着いた場所で救われる。そこは、一人の女性が切り盛りする食堂だった。
そこで手伝いを始めた主人公。色々な人に支えられ、自分をゆっくり取り戻して行く。

粗筋で言うと、主人公が救われる物語になるのだが、むしろ主人公が色んな人を救う物語である印象が強い。
しかも、料亭の事件は全てを捨てて逃げ出すものなのか?とか自殺するほどのことなのか?とか、いまいちしっくりこない。
さらに出てくる女が身勝手すぎて引く。内部告発をした女子も覚悟が足りないし、自分の重荷を主人公に預けるし、職場で二股をかけている。
食堂の主も、自分の罪を償うという理由で食堂に留まり続けているが関係者をむしろ苦しめているだけだし、途中で姿をくらますのも意味がわからない。
赦しの話なんだと思うが、全体的にいまいち。

2021年11月9日

読書状況 読み終わった [2021年11月9日]

金融ライターの主人公。
引っ越ししたばかりの部屋で腐乱死体として発見された歳の離れた兄。事件性はなく自殺とされたが、生きることを放棄したような死に方が主人公は気になる。そして兄の死によって主人公の精神に変調が現れる。心理学的、精神医学的に解決しようと試みるが、それは自分自身と向き合うことでもあった。

終盤の方向が想定外かつ悪い意味で機体を裏切られてなんとなく薄っぺらく感じてしまった。
結局この主人公はなんなんだろうかとよくわからなかった。発狂した挙句、落ち着く先は格安の娼婦。それをどう感じれば良いのかわからない。

2021年11月7日

読書状況 読み終わった [2021年11月7日]

大手物流会社の企画部で働く主人公は営業に異動になり、外資のネット通販会社の担当となる。
物量に物を言わせ物流会社を言いなりにさせるクライアントに忸怩たる想いを抱きつつも、どうにもできない現状。さらにたたみ込まれるようにクライアントの新規事業に巻き込まれ、彼らの配送部門に成り下がりかねないという会社の危機に起死回生のアイデアを思いつく。
それはクライアントであるネット通販会社に反旗を翻すと言っても過言ではない策だった。

ヤマト運輸とAmazonの戦いをベースにした攻防。
誇張している部分は大いにあるだろうが、現場の臨場感などはそうかけ離れた物ではないと思う。
勧善懲悪的な要素もあり、物語としてはわかりやすい。利益を追求するのは企業の使命てあるが、やはり世の中のためになることを行うというのが根底にあってほしいと思う。

2021年11月7日

読書状況 読み終わった [2021年11月7日]

野良猫の主人公。事故にあったのをきっかけにある青年の飼い猫になる。
共に数年を過ごしてきたがある事情から青年は猫を飼えなくなり引き取っても良いと連絡をくれた友達に会いに猫を連れて各地へと向かう。
彼らとのエピソードから青年の過ごしてきた過程が見え、そして猫と彼との間の絆の深さが描写される。

猫と青年の絆、これに尽きる。
実際の猫がこんな風に考えているわけはないが、そうであってほしいなと思う。
お互いがお互いを思う気持ちがじんわりと来すぎる、

2021年11月7日

読書状況 読み終わった [2021年11月7日]

父は舞台俳優、母は元舞台女優である小5の主人公。彼と母の成長の物語。
乳が稽古後の帰宅途中に事故に遭う。同情していた車を運転していたのは共演する有名女優。2人とも命に別状はなかったものの、女優は顔に傷ができたことから自殺する。
不倫を疑われ自殺の原因とまで報道され、父は行方をくらます。母子は報道陣の標的に。そんな状況から逃げ続け地方を転々とする。
息子は母を助けるために自立の路を歩み始め、母は息子を守ろうと未知の世界へ飛び込む。お互いに支え合って生きていくその先に辿り着いた先に意外な展開が待っていた。

何も知らされず不安で心細いのにがんばって息子を守ろうとする母親が一番の貧乏くじ。
父親はどうして母親にちゃんと説明をせず、黙って姿をくらましたのか。理解し難い。
報道陣の過剰な接触も警察に訴えるなどできなかったのか。地方にまで追いかけてくる有名女優の事務所にしても同じ。メインの登場人物はアホばかりなのなと思う。
でも、各土地で出会う人たちは魅力的。

2021年10月31日

読書状況 読み終わった [2021年10月31日]

パリ在住のカメラマンである主人公は出張先からパリに戻る列車のコンパートメントである東洋人女性と居合わせる。彼女は早々にコンパートメントを移ってしまい感じが悪かったが強く印象に残る。
しかし彼女は親友かつ幼馴染の想いびとであることがわかる。それから接点を持つようになり自分も惹かれていくが、自分の想いは抑え耐え忍ぶようになる。

上巻は彼女の素性と親友との因縁が明らかになる。そしてその因縁から長江下りの旅の描写とその間の彼女の心の動きが描かれる。
下巻は伏線が回収されるようなどんでん返しが起こり、そして残り数ページで一気にエンディング、という感じ。
ハーフゆえの根無草感から与えられた愛情を受け取ってしまう一方、自身から求める愛情とも葛藤する彼女。しかしながら、会ったこともない一族というものに縛られ人生を拘束される境遇にも合い、根無草とは相反するものに翻弄される。
自分ではどうしようもないものに振り回され自分の軸を持てない彼女にどうしてこうも男性が寄ってくるのか…
作者は女性だが、男性作家のような印象を受けた。そして、内容は恋愛なのだが一気読みしてしまった。

2021年10月29日

読書状況 読み終わった [2021年10月29日]

感想は下巻にて

2021年10月29日

読書状況 読み終わった [2021年10月29日]

第二次大戦末期の北海道が舞台。
まだアイヌや朝鮮人に対しての差別が残るなか、アイヌの血が半分流れている特高の青年が主人公。
ある事件の潜入捜査を成功させ元の任務に戻るが、アイヌが関わっていると思われる殺人事件が起き、主人公は駆り出される。しかし、アイヌを極端な蔑む同僚に嵌められ、無実の積みを被せられ網走刑務所に収監されてしまう。主人公はそれで終わらせるつもりはなく、真相を掴もうと行動を始める。

日本人が行ってきた人種差別、それを軸に戦争や腐敗した権力などが描かれる。
戦中の北海道の様子は知る機会が今までなかったのでテーマとして新鮮だった。
真相は賛否両論あると思うが、まぁ落とし所としては無しではないか。

2021年10月28日

読書状況 読み終わった [2021年10月28日]

ある研究所から生物兵器となりうる菌が持ち出され、ばら撒かれたくなければ金を出せと脅迫を受ける。犯人は不当解雇として去った元研究員。しかし、その直後に事故で死亡。危険な菌を持ち出されと明るみになってはまずいという所長の判断により自力で回収しに行くことになった研究員。
しかし菌が隠された場所は雪山。木の根元に埋めてあり、発信機がその木につけてあると言うことまではわかったがどこの雪山かはわからない。
そんな状態からの危険な菌探しをする羽目になった研究員。色々な人を巻き込んで大騒動となる。

ダメな方の東野作品。完全にエンタメに振り切っているのでメッセージは何もない。
居気高な所長、貧乏くじを引かされた研究員、横取りし捌いて大金をせしめようと画策する女、そのコマ、などなどエンタメ小説には欠かせない登場人物満載。

2021年10月17日

読書状況 読み終わった [2021年10月17日]

真夜中の自損事故で死亡した息子。
優等生で人気者だった息子はそんな時間に何をしていたのか。なぜ息子は死ななくてはならなかったのか。母親は息子の死が受け入れられず気を病んでいく。
それから15年後、とある殺人事件が起こる。その事件と15年前の事件を結びつけて推理する刑事が心臓を突き止めていく。

人が死ぬと言うことには必ずしも理由があるある。でもそれは時として全貌が解明されない。だからこそ残された人たちはそれに囚われるし、それから逃れようとする。その結果、また新たな悲劇が起こることもある。
ざっくり言うとこんな感じ。そこに母親の狂気がミックスされ、なかなかにおぞましい感じ。
でも最後は、えー…と思った。

2021年10月17日

読書状況 読み終わった [2021年10月17日]

10歳の私に20年後の私から手紙が届いた。どうやら仕事もしてつつがなく過ごしているらしい。現状はお父さんが病死したばかりというのに。
というところから始まる。
10歳の女の子は未来の自分に対して返事を書くという体裁で現在の状況を綴っていく。
そして、彼女に関連する周囲の人たちへの視点からそれぞれの抱えているものを吐露する形で物語は進んでいく。大人たちは未来に何を残したのか、そして子どもたちは未来をどのように掴むのか。

相変わらず構成に意表をつかれる。自分に届いた未来の自分からの手紙への返信というのがおもしろい。
でも内容は不幸のオンパレード。みんな不幸。だけど、未来はある。明るい未来を信じる。明るい未来を与えたいと願う。軸としてはそんな感じ。
この作家さんには珍しく読後感は良かった。

2021年10月12日

読書状況 読み終わった [2021年10月12日]

長年尽くしてきた銀行からリストラされた50代の男性が主人公。
大阪、名古屋と単身赴任をし、派閥のボスには忠義を尽くしてきたのに、そのバスから出向を任じられる。出向先では喫茶店のウェイターをやらされバイトの若者にバカにさられる日々。さらにはその姿を妻とその友達に目撃され、退職。
なかなか転職先が決まらない中、雇ってくれた社労士事務所は安月給ながらも同僚には恵まれていた。
と思っていたのも束の間、検察から呼び出されたり、訴状が届いたりする。

勧善懲悪の半沢直樹的な話だが、半沢ほどアグレッシブではない。
前半はリストラされて踏んだり蹴ったりなエピソードが多く気分が下がるが、後半からはスピード感が出てくる。
仕事のことだけではなく家族の問題もちょいちょい出てくる。とくに妻がかなりイマイチで、主人公には同情しか出てこない。

2021年10月10日

読書状況 読み終わった [2021年10月10日]

京都でテーラーを営む主人公。ある日、自分が昭和史に残る大事件に知らないうちに巻き込まれていたことを知り、愕然とする。そして、自分の父がその事件に関わっていたのかもしれないという疑惑にかられ、調査を始める。
一方、ある新聞社の記者は年末企画としてこの事件を再検証していく。
細い糸を辿っていく中で取材した関係者も、時効も過ぎていることから当時話せなかったことを語り始め、最終的には真相にたどり着く。
真実は何だったのか、そしてこの事件が残したものは何だったのか。それはそれぞれの人生としか言いようがないものだった。

最初の一文で完全に持っていかれる。
誰もが知る正和の大事件をベースにしていること、そして意外な形で主人公がその事件に関係していること。
それだけで興味を持てないはずがない。
話はテーラーと記者の2人の視点で語られていくが、登場人物が多くてちょっと混乱。
でも記者ってこうやって糸を辿っていくんだなとリアルだった。
事件の真相がわかって終わりではなく、むしろ事件が残した最大の悲劇、それは巻き込まれた犯人の家族が歩まなくてはならなかった人生をクローズアップすることで、間接的な被害者へ報道する側が思いやることがだいじであることを示唆していると思う。

2021年10月10日

読書状況 読み終わった [2021年10月10日]

震災から4年。立ち入り制限がある地域の海に潜り、遺品を持ち帰ることを被災者の会から依頼されている主人公。
月夜に潜り、そこに住んでいた人たちの生々しい記録が海底に沈殿しているのを見るたびに処理しきれないものを発散したい欲望にかられる。
何故自分はこんなことを引き受けたのか、犠牲になった人もいるのに自分はこんなに幸せで良いのか。
葛藤をしながらも真摯に災害に向き合う。

この作家の特徴だと勝手に思っている、重くて静かな感じ。だが、今回気づいたが、心を描いている分量よりも情景を描写しているほうが多いのではないか?情景描写に心を反映させている面もあるかもしれないが、多少読み飛ばしても差し支えない感じ。

2021年10月2日

読書状況 読み終わった [2021年10月2日]

学生時代にデビューしたがその後は鳴かず飛ばずの作家と小学校からの友達である編集者が一世一代の小説を生み出す話。これが最後と作家が覚悟を決めるまでの葛藤や編集者の熱意、それをサポートする上司や先輩作家など、たくさんの人を巻き込み、たくさんの人が自ら巻き込まれ、傑作を作り出すまでを描いている。

編集者という仕事を知らないこともあるが、作品が生まれるまでにはこんなに熱が必要なのかと驚いた。出版不況といわれて久しく、活字離れも歯止めが効かない中で、なぜ本を書くのか、作るのか。出版業界は大変だろうなと思う。
知らない業界の話なので単純な面白く読める。ライトな感じなので深さはそれほど感じられないが、読後感はさわやか。

2021年9月29日

読書状況 読み終わった [2021年9月29日]

人類初の火星に降り立った日本人宇宙飛行士が主人公。長期にわたるミッション期間中にクルーの1人が精神を病んだり、女性クルーが妊娠したりなど様々な出来事が起こり、主人公自身もギリギリの状態で帰還した。その後、それらが公になり、大統領選挙にも影響を与える事態となる。

というのが粗筋ではあるが、話はもっと複雑。
ベースとして、人は相手によって人格を使い分けていて、そのそれぞれの人格を分人と呼ぶという概念がある。それが話を複雑にしているのだが、その概念が大事な要素なのかどうかがよくわからない。
雑に要約すると、人間の弱さと強さみたいなことなんだと思うが、とにかく読みづらかった。

2021年9月29日

読書状況 読み終わった [2021年9月29日]

それぞれの家庭が抱える問題の短編集。
妻からの視点、夫からの視点、子からの視点と様々。
お盆と正月にお互いの実家に帰るのが嫌だったり、自分の夫が仕事ができないことを知ってしまったり、妻がジョギングにはまったり、夫がUFOと交信をし始めたり。
深刻なものもそこまでではないものもあるが問題は問題。それを家族としての愛情で解決しようとするのがテーマ。

よくある感じの家族愛っぽい話かと思ったが、ユーモアと愛情満載で思っていたよりも嫌味がなくよかった。

2021年9月16日

読書状況 読み終わった [2021年9月16日]

家主の売れっ子脚本家が自分の仲良しの才能あるクリエーターを店子にしているシェアハウスでのあれこれ。
売れっ子もいれば卵もいるが、格差はない。ここでの生活を通してみんなそれぞれの人生の新たな一歩を踏み出していく。

読み終わった後、マンガ化とか映像化されそうな話だなぁと思った。それくらい絵面が浮かんでくる描写だったということなのだろうか。
話自体は濃いわけでもなく深いわけでもなく、サラッとしてる印象。それぞれが抱えている葛藤とかもあるけど、それはそれな感じ。
読後感は悪くないが、あんまり残らないかも。

2021年9月14日

読書状況 読み終わった [2021年9月14日]

感想は下巻にて

2021年9月14日

読書状況 読み終わった [2021年9月14日]

いつも通り、大学教授が美女と事件に巻き込まれる。
今回の舞台はスペイン。教え子で友人の未来学者から研究発表会に招待されスペインに赴く。その研究内容は世界の枠組みを変えると予告され主人公は興味を持つが、発表会の半ばで未来学者は何者かに殺される。自身も命を狙われつつ、個人の意志を受け継ぐつもりで遺されたプレゼン映像を配信しようと奮闘する。

今回は他の作品ほど難解ではなくすっきりしている。一方で、説明を丁寧にしているせいか、スピード感は落ちる。若干、まったりしている。
しかしながらテーマに対する取材量は半端なかったのではないかと容易に想像できるぐらいの内容で、人類とテクノロジーという主テーマに対してのアプローチ方法はすごい。最後の終わり方も、うわぁという感じで感情がひっくり返る。
エンタメの手法で問題提起をしているのはさすが。

2021年9月14日

読書状況 読み終わった [2021年9月14日]
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