来福の家

著者 :
  • 集英社 (2011年1月5日発売)
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台湾ー中国ー日本。
幼いころに日本に来日して、文化の狭間に生きる葛藤や、違和感や、美しさを、日常のつぶさな記述でしっとりと織り上げていく。芥川賞の選考過程で「対岸の火事で共感できない」という感想を述べた選考委員がいたが、それぞれの文化の「囚われ」について、境界にいる人だから気づくことができる。結婚に伴う苗字の変更のこととか、名前の音が変わることの感覚とか。そうした意味で、今の日本社会に新たな気づきを与える、あまりに繊細な文化人類学的考察でもある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年9月4日
読了日 : 2017年9月4日
本棚登録日 : 2017年9月4日

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