苦しい。
自分の心の汚いところ、目を逸らしたいところを、
これでもかと書こうとする佐野さんが痛くて。
それでも読み進めようとする自分は、この作品の外側の
人間なんだなと痛感します。
拒絶しながらも母を恋う。
自伝的なこの本から、佐野さんの強さ・優しさ・哀しさ
全て、透けてみえる。
神様、わたしはゆるされたのですか。
神様にゆるされるより、自分にゆるされることがずっと難しいことだった。
(本文中より)
母に対する自責の念から書かれた、一文。
肉親だからこそ、赦せなくて、それだからこそ赦される、
感情の揺れが、心にぐーっと入り込んできて、
最終章は、涙が止まらなかった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年10月2日
- 読了日 : 2011年10月2日
- 本棚登録日 : 2011年9月30日
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コメント 1件
猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/09/12