文庫にて再読。検索、社会を形作るシステムをキーワードに、様々な謎が解きほぐされて物語は終焉へと向かっていきます。あとがきでも触れられている通り、確かに「ゴールデンスランバー」と近い造り。主人公の選択は弱気なようでいて案外心地いいです。一番の脅威はまだ傍にいますが、それを含めて彼らしい選択でしょう(笑)。それと「魔王」の続編らしく登場した懐かしい人物も。「消灯ですよ」と彼女は今でも言っているんでしょうね。

2012年10月28日

読書状況 読み終わった [2012年10月28日]
カテゴリ 伊坂幸太郎

文庫にて再読。尋常じゃなく怖い奥さんを持つシステムエンジニアが奇妙な仕事を任されたことで異常な出来事に巻き込まれていく話。序盤からいきなりの拷問シーンから始まり、徐々に物語が複雑に絡まりながら進んでいく構成は流石です。その拷問を行う男からしてコミカルで灰汁の強い登場人物たちの活躍を楽しく読めました。すでに下巻も読み終わったのですが、細かい部分をほとんど忘れていたので初読に近い気分で読めました。それにしても主人公の奥さんは普段いったい何をしているのか気になります(笑)。

2012年10月28日

読書状況 読み終わった [2012年10月28日]
カテゴリ 伊坂幸太郎

命を賭けた代償として妖を視る力を失った昌浩、そして昌浩によって罪の記憶と昌浩との思い出を封じられた紅蓮。痛みが癒えぬ中、ある郷で起こった異変に巻き込まれていく…。序盤の昌浩の様子が見ていて辛かったです。それでも十二神将を始め、彰子、そして長兄の成親に支えられてなんとか回復してくれたことにほっとしました。この成親がまた晴明似の懐の深さを備えた人物だったので個人的にお気に入り。ようやく見えた希望と新たな波乱の影の訪れとともに幕引き。次巻を楽しみにしています。

2012年9月29日

読書状況 読み終わった [2012年9月29日]
カテゴリ 結城光流

風音編最終巻。屍鬼に呑まれた紅蓮を止めるために下した昌浩の決意が胸に来ます。ああもう、本当に無茶して…。そして今回のもう一人の主役とも言える六合。その怒りは悲愴ながらも飛び抜けてかっこよかったです。失ったものは多くとも、守り抜けたものが希望をつないでくれると信じています。次巻の番外の短編、そしてその次の本編も楽しみにしています。

2012年9月23日

読書状況 読み終わった [2012年9月23日]
カテゴリ 結城光流

風音編第二弾。風音によって穿たれた黄泉につながる瘴穴を封じる為、昌浩達が行動を開始するが、事態は思いもよらぬ展開へ…。太陰のお転婆振りが楽しかったり、風音と六合の関係も気になったりするけれど、しかしやはり昌浩の今後がどうしても心配になります。あまり書きすぎるとネタバレになるので控えますが、とにかく救いのない結末を迎えないでほしいと願っています。次巻を楽しみに読みます。

2012年9月17日

読書状況 読み終わった [2012年9月17日]
カテゴリ 結城光流

文庫書き下ろしシリーズ第二弾。べらんべぇ口調で話す探偵ザンティピーが依頼人の護衛として再び北海道にやってくる話。前半にザンティピーがいきなり襲われますが、緊迫する場面は少なく全体的に穏やかに進んでいきます。小路さんらしい優しい物語で気持ちよく本を閉じられました。来月にはまた続編が出るようなので楽しみにしています。

2012年9月17日

読書状況 読み終わった [2012年9月17日]
カテゴリ 小路幸也

以前SFアンソロジーで読んだことのあったテッド・チャンですが、現在書籍化しているのはこれ一冊のみとのこと。それでいて完成度がどれも高く、外れが一つもないです。特にお気に入りは二編。古代の錬金術が成り立つ世界を描いた「七十二文字」、一種のファンタジーですが、理論を緻密に組み立てられた世界が素晴らしいです。宇宙人との出会いとそれによる意識変化を描いた「あなたの人生の物語」、言葉によって意識変化とは斬新で面白かったです。作者による作品覚え書きも興味深かったです。新刊が読める日が来るのを待ち望んでいます。

2012年9月24日

読書状況 読み終わった [2012年9月24日]
カテゴリ テッド・チャン

今回のヒカルの心残りの相手は顔も知らないネットで知り合った女の子。でも彼女を探す話を半ばほったらかしての是光のハーレムっぷりが半端なかったです。流石に夕雨は出てこなかったけど、それ以外の女性陣が勢ぞろいして、女の戦いがあり、水着回がありとこれまでにない位ラブコメで楽しんで読めました。帆夏ちゃんの「(あたしじゃなくて他の…)」の連打が読んでいてほんとに不憫で、不憫で。頑張れ、帆夏ちゃん! 負けるな、帆夏ちゃん! 末摘花の彼女もヒカルに認めてもらえてよかったです。ドラマCDはまた後で聞きます。

2012年9月3日

読書状況 読み終わった [2012年9月3日]
カテゴリ 野村美月

五人の女性が出会った日常を変える出来事を描いた短編集。直木賞受賞おめでとうございます! どれもミステリ仕立てではありますが、女性たちの内面描写に重きが置かれています。辻村さんの描く人の行動の痛さは、相変わらず自分の嫌いな部分と共鳴させられる感じがしてきます。明るい物語ではなかったけれどもいい読書ができました。それにしても最後の短編、出産されて早速書いたのがこれとは流石です(笑)。

2012年9月2日

読書状況 読み終わった [2012年9月2日]
カテゴリ 辻村深月

京の都に現れた怪しげな百鬼夜行を追う昌浩、その前に姿を見せた風音を通じて紅蓮の過去に関わる存在が姿を見せ始め…。この巻は女性陣が魅力的。あの神様が女神だったり、浮気を心配する彰子ちゃんにほのぼのしたり、前回冷たい印象だった風音が意外と天然が入っていたり。本筋の方は大きな動きはありませんでしたが、次巻につながるであろう展開を見せているので期待しています。それとあいかわらず面白いあとがきです。パラレル少年陰陽師のネタは笑いました。

2012年8月17日

読書状況 読み終わった [2012年8月17日]
カテゴリ 結城光流

あらゆる時間と場所に波動現象として存在する男ラムファードと、彼に人生を狂わされた大富豪コンスタントの物語。悪趣味なまでに壮大なブラックユーモアで溢れています。コンスタントを火星へと駆り立てた動機のオチとか、ラムファードが地球で流行らせた宗教の陳腐さ等々挙げ始めればきりがありません。自分にとっては笑うというよりも苦笑いがどこまでも続いた感じでしたが、読みやすくて物語の吸引力がすごかったです。登場人物たちが幸せだったとは自分には思えなかったけれども、こういう面白さがあるのかと知れた一冊でした。

2012年8月17日

読書状況 読み終わった [2012年8月17日]
カテゴリ その他

文庫にて再読。「月の裏側」に登場した多聞が関わる五つの不思議な出来事の話。怪奇現象とミステリーの比率がそれぞれ異なりますが、謎が明かされた場合でも雰囲気の作り上げられ方が巧いです。「砂丘ピクニック」は妙にインパクトがあり、「夜明けのガスパール」は展開のひっくり返し方が心地良くて満足。れと文庫版あとがきを読んで、単行本の時に感じた違和感が間違ってなかったことが分かり、安心しました。時系列がおかしいとは思ってたんですよね。恩田ワールドを満喫できた一冊です。

2012年8月14日

読書状況 読み終わった [2012年8月14日]
カテゴリ 恩田陸

月で発見された赤い宇宙服を着た人の姿をした死体、それは奇妙なことに五万年前に死んだものだった…。SFの傑作といわれる本作、期待を裏切らない見事な作品でした。ロジックの展開の仕方が素晴らしく、科学的な議論によって謎が解き明かさせていく過程が面白いです。人よりも解説で触れられていますが確かにミステリのような造り。そりゃそうですね、スケールに差はあれど謎と死体があるんですから。続編があることを知ったのでいつか必ず読みます。

2012年8月12日

読書状況 読み終わった [2012年8月12日]

東京バンドワゴンシリーズ第六弾。今回はいつもよりも各章の繋がりがあるという新しい試みもあり。毎回登場人物が増えていっていつでも賑やかです。元気に動き出した鈴花ちゃんとかんなちゃんも可愛らしくてほのぼのとします。一方で研人や花陽ちゃんもしっかりと成長してるのが読んでいて心地よいです。何があっても周囲の人と繋がって明るく楽しく生きていくこの物語をこれからも楽しみにしています。

2012年8月5日

読書状況 読み終わった [2012年8月5日]
カテゴリ 小路幸也

21歳の珊瑚と生まれたばかりの一人娘の雪。「赤ちゃん、お預かりします」という張り紙に惹かれて出会った女性くららがきっかけで自分の新しい生き方を模索していく物語。美しく静謐な文章が素晴らしいです。生き方に触れるという点では梨木さんのエッセイの雰囲気にも少し近い気がします。物語のもう一つの中心でもある食べ物も人の心を支えられる豊かさがあり、本当に美味しそうです。雪の言葉で終わるラストは温かくて秀逸でした。生きるということを考えさせられ、力を与えてくれる一冊でした。

2012年8月4日

読書状況 読み終わった [2012年8月4日]
カテゴリ 梨木香歩

没ネタで構成された世界を旅するRPGファンタジー小説。うん、まあなんというか宮部さんがすごい楽しそうです。本のそで部分の「使用上のご注意」からしてすでに自由だし、随所にメタな表現だらけだし、まさしくとってつけたような設定ばかりだし。いいぞ、もっとやってください(笑)。ネタが分からないものがほとんどだけど楽しめました。連載がどこまで続くか知りませんが、続編楽しみにしています。

2012年7月24日

読書状況 読み終わった [2012年7月24日]
カテゴリ 宮部みゆき

生徒会番外編シリーズ最終回。新聞部の後継者の話、一年C組の最終回、余計なお世話な戦略会議と色々ありますが、何よりいいのがオールキャスト総出演の「壁陽学園大二次会!」。これだけの人数を見事に出し切ったのには感服します。とりあえず飛鳥がいるだけで物語の根幹を根こそぎ倒そうとするのがよくわかりました(笑)。全員が楽しそうにしていて満足です。あと最後の最後に出てきた人物が唐突過ぎて、何で!?と思いましたが、カバー裏に気づいて少しだけ納得しました。この終わり方も意外と生徒会らしい気もします。

2012年7月23日

読書状況 読み終わった [2012年7月23日]
カテゴリ 葵せきな

文庫にて再読。愛知県警で恐れられる敏腕刑事の景子とその主夫かつ安楽椅子探偵の新太郎が活躍するシリーズ第二弾。久しぶりに読んでも景子さんのデレっぷりが半端ないなあ。もっともこれでも前作よりは抑え目ですが(笑)。この回では景子さんが絡まず、新太郎一人で解決する短編があったりと色々なバリエーションがあったのも楽しめました。解説はなんと西澤保彦さん、はっちゃけて面白かったです。東京創元社のHPで連載中の続編が本になる日も楽しみにしています。

2012年7月23日

読書状況 読み終わった [2012年7月23日]
カテゴリ 太田忠司

文庫にて再読。飛行クラブに集まった中学生たちが空を飛ぼうとする話。個性的な面々が集まった部員たちを懸命にまとめようとするくーちゃんがなかなか大変そう。それでもみんなが生き生きと動いて掛け合いが楽しいし、時折ハッとさせられる場面もありと面白く読めました。あと名前が個性的な面々が集まってるけど、親にはその辺きっちりと考えてほしいです。明るく清々しい物語でした。

2012年7月18日

読書状況 読み終わった [2012年7月18日]
カテゴリ 加納朋子

シリーズ第8弾。序文で編者自らSF成分が一リットル当たり一分子の作品があるとか言ったり、一冊に同じ作者の連作短編が二編入っていたりと自由だなあ。東浩紀「オールトの天使」、見事に綺麗に終わりを迎えました。“栖花を語り手にした新たな長い物語”(作中表現)、実現するなら是非読みたいです。飛浩隆「#銀の匙」「曠野にて」、自動書記プログラムと、それを生まれた時から身に着けている少女の話。描写が美しくて素敵です。山田正紀「雲のなかの悪魔」、情報量に圧倒されました。分からない用語を調べてもう一度読み返したいです。

2012年7月17日

読書状況 読み終わった [2012年7月17日]
カテゴリ アンソロジー

シリーズ第7弾。今回はどの作品も好みで満足。特にお気に入りは三作。宮内悠介「スペース地獄篇」、続編でも面白さは変わらず。前回は明かされなかった”ぼく”の過去が明らかになってあのプログラミング能力の高さにちょっと納得。編集後記に書かれていた執筆経緯が無茶過ぎて笑いました。壁井ユカコ「ヒツギとイオリ」、役に立たない超能力者の話。決行グロいけど、最後はちょっと温かいです。「サムライ・ポテト」、自我を持ったロボットの描写が見事で、悲劇的な結末が印象に残りました。次巻も続けて読みます。

2012年7月10日

読書状況 読み終わった [2012年7月10日]
カテゴリ アンソロジー

風音編、開幕。窮奇編は妖が主軸だったけれど、この巻は人により焦点を置いた感じ。まだ大きく物語は動いていませんが、新キャラが大いに物語を動かしてくれそうです。それと彰子ちゃんが出てくるとほのぼのと和むなあ。六合につけたあだ名が最高(笑)。続きを楽しみにしています。

2012年7月10日

読書状況 読み終わった [2012年7月10日]
カテゴリ 結城光流

シリーズ第6弾。面白い作品は勿論あったけど、ちょっと好みじゃない作品もチラホラあったかな。お気に入りは三作。斉藤直子「白い恋人たち」、この作者のハチャメチャ振り大好きだわ(笑)。新刊とか出してくれたら間違いなく買います。松崎有理「超現実的な彼女」、代書屋ミクラシリーズの一編。あのサボテン、そんな哀しい由来があったんですね…。宮部みゆき「保安官の明日」、物語の謎の明かされ方が巧いのは流石です。NOVA 7も楽しみに読みます。

2012年7月7日

読書状況 読み終わった [2012年7月7日]
カテゴリ アンソロジー

ココロコネクト短編集第二弾。とにかく活き活きと登場人物が動いていて楽しいです。「デート×デート×デート」、太一・稲葉カップルの会話が安定して和みます。唯も負けずに頑張れ! 「この我が道を行く疾走」、藤島さん視点の物語が読める日が来ようとは。もっともちょっとパワーは抑え気味ですが、その分は柴乃の暴走で補ってます。最終巻での本調子での藤島さんを期待しています。余談ですが「ふたりぼっちの友情」、あと描きのコメントを見て読み返すと確かにちょっと萌えました(笑)。

2012年7月6日

読書状況 読み終わった [2012年7月6日]
カテゴリ 庵田定夏
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