東京拘置所や八王子刑務所での生活描写はリアルで興味深かったが、主人公が"笑い犬"になっていった理由づけが弱い。後半は刑務所を出た主人公の復讐劇でも始まるかと思いきや、周りがお膳立てしてくれたストーリーで話が進み、いつのまにかハッピーエンド。
欲求不満のまま終わってしまったので、監獄小説で今のところいちばん面白かった、ミッチェル・スミスの『ストーン・シティ』をあらためて読み返したくなった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文学・評論
- 感想投稿日 : 2009年3月21日
- 読了日 : 2010年3月21日
- 本棚登録日 : 2009年3月21日
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