失礼な敬語 誤用例から学ぶ、正しい使い方 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社 (2013年6月18日発売)
3.52
  • (11)
  • (19)
  • (22)
  • (9)
  • (0)
本棚登録 : 283
感想 : 26
3

 日本人でも使いこなすのが難しい「敬語」の誤用や過剰使用について解説した本。
 自分が知らず知らず使っていた「失礼な敬語」のオンパレードに気づき、大変役に立つ。正しい敬語表現を知るということは、ボキャブラリーや言い回しを増やすことではなく、相手と自分の立場を考えて正しい言葉の用法を身につけるということだ。

・「いただく」好きな現代日本人
→謙譲表現の「~していただく」を尊敬表現「~してくださる」と混同し、誤った助詞を使用してしまう。

・取り扱い注意の「させていただく」
→本来は許可や感謝の意味を込めて使うもので、無用な「させていただく」が多すぎる。

・「を」入れ
→改まった場面では「を」が必要と思い込み、やたらと「~をいただく」を多用してしまう。

・ゴトリ、シテトリ
→頭に「ご」があったら「して」はつけない。逆になかったら「して」をつける。「ご確認してください」は一見尊敬表現のようで、誤った表現。さらに簡易化した「確認ください」も誤り。

・「~していただければと思います」は「~していただければ幸いに存じます」をはしょって不自然になった例。慇懃無礼につながる。

・悪文の例とされる「ご注文のほうは以上でよろしかったでしょうか」も、状況によっては正しい場合がある。シチュエーションを考えずに、マニュアル敬語を指摘して正解を提示する方がマニュアル的である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学・評論
感想投稿日 : 2014年2月14日
読了日 : 2014年2月12日
本棚登録日 : 2014年2月14日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする