田舎教師 (新潮文庫)

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本棚登録 : 342
レビュー : 38
著者 :
あんみつさん 純文学   読み終わった 

河原の景色、放課後の校舎。
情景描写がとにかく美しい。
主人公がずっと鬱々としているので、余計に際立つ。

どこにでもいる普通の青年。ぼんやりと、このままではイヤだ、都会に行って何かになりたいと思うけれど、経済的に進学できず、家計を助けるために教職に就く。自分の境遇を嘆くターンが長くて苦しい。教師としての自分を肯定できたら、いい先生になるだろうになあ。
ようやくそれを受け容れて前に進もうとしたところで病に斃れる。ひたすら切ない。

若いときに出会いたかったような、そうでないような話。若いときに読んだら苦しいだろうなあ。何にもなれない、生きていくための何かを見つけることができないのは辛い。
いま読むと清三くんが自分の子どもであるかのような気持ちになってしまってやっぱり辛い。

レビュー投稿日
2019年5月28日
読了日
2019年5月28日
本棚登録日
2019年5月28日
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