変見自在 サダム・フセインは偉かった

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本棚登録 : 63
レビュー : 10
著者 :
そーかいさん 読みもの   読み終わった 

毒にも薬にもならない、ではなく、毒にも薬にもなるコラム。読み手の力量が問われるコラム。毒にするか薬にするかは読者次第というわけです。文庫本で解題を担当するならば、故高坂正堯がぴったりなのではないかと感じたりもします。(実際に解題をしている人に不足はありませんが)

薬:タイム誌の創刊者であるヘンリー・ルースを切り刻むことで口火を切る「残酷な民との付き合い方」。家永三郎、一橋大教授藤原彰、早大教授後藤幹一、上智大学長石澤良昭らの実名をあげた批判が光る「悲しい学者たち」。ハンチントンをなぜかありがたがる知識人への違和感を、舌鋒鋭く代弁してくれている「ハンティントンの偏見」。タゴールや孫文に平伏す元外交官小倉和夫を叩き斬る「偉そうに見せるコツ」。

毒:高校の日本史の教師などは総じて左がかっているが、世界史の教師はそれほどでもないという。認識が甘すぎる。どっちもどっちではないかと…。また、アレクサンドロス大王を「どうしようもない人物」(p.59)などと捨て台詞を吐くところなど、軽率な発言も目につきます。若い読者であれば、こういうところは真に受けず、きちんと該当書を読んで学びましょう。最後にサダム・フセインについて。コラムで書かれている視点も重要ですが、だからといって「偉かった」などという日本語にはたどり着くわけもなく、ただの悪乗りでしかありません…。

レビュー投稿日
2011年10月23日
読了日
2011年10月9日
本棚登録日
2011年10月18日
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