皆川博子コレクション2夏至祭の果て

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本棚登録 : 90
レビュー : 9
著者 :
制作 : 日下三蔵 
solala06さん  未設定  未設定

装丁のカメオは優雅だけど虚無的な瞳の、宗教画のような羊の肖像・・・迷える子羊・・・。
表題作のモティーフからの引用でしょうか。いつもの皆川世界観と違い、キリシタン弾圧という信仰を巡る物語なのに、神的存在を微塵も感じられない空気感が凄まじい。
「渡し舟」慕い慕われ恋い焦がれ、その川は誰と渡るのか。
「風の猫」時代物ブロマンス。
「泥小袖」同じ男を愛したのだ。死なば諸共、清濁併せ呑もうぞ。
「土場浄瑠璃の」死してなお、縛られた男と男と女。
「黒猫」皆川世界観らしさは随一な気がする・・・。誰しもが自分のためだけに生きて、死ぬのだ。
「清元 螢沢」伝統芸能まさしく脚本仕立て。内容はベターなんだけども、余韻はいつもの皆川節です。
「棒」心中遊びを繰り返す女、魔性の死に神。魅入られた男ははたして・・・。
「冰蝶」皆川先生十八番の三代目澤村田之助モティーフ。あくまで語り部が第三者なので・・・空気感が歯痒くて切ない・・・。
「花道」オチが・・・、あ・・・あああ・・・ああああ・・・・・・(※頭を掻き毟る顔文字)なんだけど、なんだ・・・この爽やかさすらある読後感は・・・。そうだ・・・これがいつもの皆川節だった・・・。

レビュー投稿日
2020年1月26日
本棚登録日
2019年12月22日
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