増築を重ね複雑な作りになったマンションの集合体「外天楼」を基本の舞台としながらも
1.2.3.4話まではそれぞれ話の方向性が全然違うし、氏の短編
「ポジティブ先生」に出てくるデーモンナイツの参謀ミルダが2話で出てきたり
てっきり短編集かと思ってしまうけど、
序盤のコミカルな展開から後半に向けてシリアスな展開になって行き
実は物凄い壮大なストーリーが裏にはある。という流れが面白すぎてたまらない。
4話から石黒キャラにしては珍しくツリ目な主人公の桜庭冴子刑事が登場して
物語が一気に進み始めるのですが
氏の得意なミステリー物の集大成と言っても過言ではないくらい先が読めないので
終始ハラハラしっぱなしですよ。
特に怒涛の展開が待ち受けるラスト70ページの命の物語には手に汗握らざるを得ません。
読後になんともいえない空しさが残りますがこの空しさは嫌いじゃないです。
空しさにも色々あるものなのだな。と気づかされましたね。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年10月2日
- 読了日 : 2017年10月2日
- 本棚登録日 : 2017年10月2日
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