アーレント政治思想集成〈1〉組織的な罪と普遍的な責任
(和書)2012年02月17日 22:29
ハンナ アーレント みすず書房 2002年10月
この本を読んでいる内に、僕自身についていろんな批判をしてみようと思えるようになった。今までどうしても行き詰まっていたことや、どうしても解らないことがある。それに対してどうすればいいかずっと途方に暮れていた。しかしアーレントさんの本を読んでいるとなんだか思考すること、解けなくとも思考する価値のある謎などについて指摘される。それがとても的確であり、アーレントさんの思考を自分自身でやってみることが必要だと感じる。
「荒野の誘惑」について考えてしまった。ナザレのイエスの宗教批判とマルクスの宗教批判。悪、陳腐な悪という思考停止、悪魔の誘惑。そういうものを考えていかなければならない。僕自身が思考停止していた部分かも知れない。「荒野の誘惑」は福音書にあるがそれが現在の単独性としてある人間に対する、複数性とは違う全体主義として思考停止又はそれによる悪というものが悪魔として現象するということを僕は体験した。それは深刻な病と言う人もいるが、悪魔として現象したのだと思う。それは砂漠である。それこそ荒野の誘惑そのものなのだ。
そういったことを考えながら読んだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年9月26日
- 読了日 : 2012年2月17日
- 本棚登録日 : 2020年9月26日
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