読書嫌いのための図書室案内 (ハヤカワ文庫JA)

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本棚登録 : 51
レビュー : 8
著者 :
ちょさん 小説・エッセイ   読み終わった 

 自分は活字中毒であるわけなのだが、なぜ本を読むのかという理由のひとつに「想像もできない他人の人生を覗き見ることができるから」というものがある。殺人犯や独裁者、英雄など、ありえない人生のいったんを覗き見て想像することができる。恐ろしい目にあった被害者や弱者についても同様だ。
 実は本を読んでいて一番わからないのは「本を読まない人の気持ち」なんじゃなかろうかと思う。だって、本を全く読まない人は書かないよね?(書いているのかな?)

 そんなわけでタイトルからして気になってしょうがない「読書嫌いのための図書室案内」は、簡単に言うと面白かった。
 高校生男子が図書委員になり、図書新聞を作ることになったけれど、彼は読書嫌いで……という導入。1冊の本に対して読み手によって受け取るものが違うということ、本の多様性のみならず、読書にも多様性があり豊かだ。

 読んでいる間中、読書って自分にとって何なのだろう、どうして本を読むのだろう。そして「本を読まない人はどうやったら読むようになるんだろうか」と考えてしまう。

 本を読まないのに映画化すると原作小説を買う人がいる。もしかして、本が話のタネになれば、話すきっかけとして読書をするのかもしれない。映画が面白ければ、面白いとわかっているものなら読めるのかもしれない。そんなことを。今は多様性の時代だ。娯楽もたくさんある。だからこそ、本を選びにくいけれど、ひとつの「面白そう」「この本をあの人に読んでもらって感想を聞いてみたい」というきっかけがひとつあれば、本を読んでくれるのかもしれない。

レビュー投稿日
2020年11月1日
読了日
2020年11月1日
本棚登録日
2020年11月1日
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