※ 遠藤周作の小説は未読です。
特に宗教を持たない自分にはこの手の物語を見て毎回思うことがある。
「全ての人に慈しみを与える」のが宗教であるなら宗教を持っている人は全て善人だし宗教戦争なんて起こるわけがない。
だけど実際には宗教を持っている人全てが善人という訳ではないし、過去には十字軍なんてのも存在したし現在も世界は宗教戦争だらけだ。
一見、「昔の日本は野蛮で宗教を信じようとした人達を迫害した」としかみえない作りの本作も幕府にしてみれば布教は当然脅威であっただろうしポルトガルも布教だけが目的ではなかったはずだ。
私個人としては日本側の立ち位置に納得はできなくとも理解はできる。また司祭の棄教に至った心情も葛藤もわかる。
....でもこれを見た欧米の人たちは日本側の状況を理解できるのだろうか?
ぱっと見の「綺麗な正義(だと本人達は信じている)」が大好きな国の人たちは考えもしないんじゃなかろうか?
そんな気がします。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
洋画
- 感想投稿日 : 2017年9月3日
- 読了日 : 2017年9月3日
- 本棚登録日 : 2017年9月3日
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