川上弘美さん初の子供向けファンタジー小説は、大人でも子供の頃に戻った感覚を充分に満喫できるストーリーになっている。
さよと仄田くんが図書館で借りた「七夜物語」を実体験していくというワクワク感、エプロンねずみグリクエルと出会うところから一つ目の夜の物語がはじまるドキドキ感は何十年ぶりに味わうものだった。
現実の生活とちょっとずれている生き方しかできない仄田くんが三番目の夜の物語あたりから、ちょっとずつ頼もしくなってくるところがほほえましい。
ちなみに今から四十年前くらいの時代背景で、さよも仄田くんも片親だ。そんな設定は川上さんらしい感じがする。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
童話
- 感想投稿日 : 2014年2月19日
- 読了日 : 2014年2月19日
- 本棚登録日 : 2014年2月19日
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