『2013年 12月 1日 初版 発行』版、読了。
前巻より二年後の話。…のわりには、前巻の結びから状況もキャラの成長も大きく変化ナシな印象でした。正直、二年じゃなく二ヶ月ぐらいで良かったんじゃあ…なんて、思ったり。
あいかわらず文体にクセがあり、慣れないと読みづらかったです。巻末には、作者のあとがきがありますが、これは元版のものを転用しただけで、この新装版用に新たに書き下ろした内容ではないため、正直ビミョーでした。
むしろ解説のほうが、まだ好印象です。
そして、物語の中心である「カーラをめぐる冒険」に進展はあまりなく、前巻で登場したカシュー王と、その王国の内乱の話が中心です。
当の主人公はといえば、新たなパーティのもと、内乱を治めるべく独自にその解決策をつかむため、ディードリットや他の新たな仲間とともに旅に出るわけですが…読了してみると、実はそんなに活躍してる印象がない一冊でした。
むしろパーティメンバーの活躍の方が中心で、主人公の行動の危うさが予測できるので、しょうがないから主人公の目指す解決策を手伝ってやる…といった、印象が強かったです。
今回、エトの出番は名前こそ登場すれども一切なく、反面、スレインとレイリアが中盤以降パーティメンバーとして活躍。前巻のパーティの懐かしさがありました。
読了してみると、次巻も読んでみたくなるのは、この作品の魅力なんだろうなあと思ったり。
今回も表紙絵以外は、全部当時のものな様子。しかも、表紙絵すら、当時の挿絵担当さんでなくなり、一体何を持って新装版なのか、迷走気味に感じました。
- 感想投稿日 : 2014年2月24日
- 読了日 : 2014年2月24日
- 本棚登録日 : 2014年2月24日
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