犬を連れた奥さん

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本棚登録 : 26
レビュー : 6
大豆さん ロシア文学   読み終わった 

「役にも立たぬ手なぐさみや、一つの話題のくどくど話に、一日で一番いい時間と最上の精力をとられて、とどのつまり残るものといったら、何やらこう尻尾も翼も失せたような生活、何やらこう痴けきった代物だが、さりとて出て行きも逃げ出しもできないところは、癲狂院か監獄へ打ち込まれたのにそっくりだ。」

ロシア的退廃。女は貴族的生活を送っているがそこに愛は無いと言う。安定しきった環境に身を置くと、それがいかに素晴らしいものかわからなくなる。男は、女に一目惚れし忘れられない。家庭がありながら、その女に惚れ込んでしまう。結局、その女の醸し出す不幸に惑わされているにすぎない。二人は、隠れて会う。そして、二人で幸せになろうと考える。しかし、私は思う。彼らは特別な状況だから惹かれあっているだけだ、と。彼らがうまく二人で生活できるようになったとしても、女は過去を思い出し嘆き、男はそれを見て後悔する。それがロシア的退廃の進む道だ。

レビュー投稿日
2015年6月27日
読了日
2015年6月27日
本棚登録日
2015年6月27日
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