自殺という衝撃をそよ風が吹くみたいにふと訪れるものとしてこんなにもたやすく受け止められるなんて

2020年6月13日

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読書状況 読み終わった [2020年6月12日]

左右見開きのページどうしで二枚の写真が感覚的に共鳴しあうの面白い

2021年3月21日

読書状況 読み終わった [2021年3月15日]

『食べることには憂愁が伴う。猫が青草を噛んで、もどすときのように』
美しい言葉ね。郷土料理には儀式に似た神聖さがある(のだろう)。

私からしたら一種の儀式だと思われるものが石牟礼さんにとっては懐かしくあたたかいにおいのする日常である(であった)こと。私の過ごしてきた日常の暮らしの様子とはかけ離れているからか、本を閉じてしばらくすると、本の中に書いてあったことが実際のできごととは思えなくなってしまって寂しい。

2020年4月13日

読書状況 読み終わった [2020年4月13日]

ガガーリンと月みたいにまるいせんべいを食べる

2020年4月11日

読書状況 読み終わった [2020年4月11日]

津村記久子さんはこの本がはじめて
読みはじめてすぐに好きな文体の人だと思った
「わたしは力なく笑って、吸殻を汚物入れに棄てて、朝ごはんにしようか、と場つなぎのように言った。」
あまり親しくない間柄の人に対する提案が、意思ではなく単なる場つなぎになるあの微妙さとか、表面上は分かりにくい心情が、自分以外の人の脳から文字として再生されるのはなんだかこそばゆくて嬉しい
小学校の頃のクラスのガキ大将で、ヤマダだかイマダだかなんだか名前が思い出せないやつのことをヤマイマダと呼んでいたり、
そのヤマイマダがクラスの竹下君という成績の良い男の子(これは何故か名前を思い出せる)の七夕の短冊に「オールAを取る」と書いたのを、AをCに無理やり書き換えられていたりしたのがツボに入った

2021年3月21日

読書状況 読み終わった [2021年3月21日]

「生まれて初めて泣くことはなんの役にも立たないと心の底から感じた。」

どうしてもなぜサイトウさんとわたしの関係がだめだったかが納得できない 納得できないけどきっとはじめから無理だったんだろうなという曖昧な着陸

2020年3月29日

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読書状況 読み終わった [2020年3月29日]

名前のついていない関係性。最初からくっついてないものはいつまでも離れることすらできない。宙にふわふわ浮かんだ気持ちはいつまでも着地する場所を探してる。

テルちゃんはもはやマモちゃんに好きになってもらえなくても構わないからただ会うことができたら、ひっついていられたら、それがテルちゃんのすべてになるんだろう。

しかし、終盤でテルちゃんが一気にマモちゃんをこき下ろすシーンがあるけれど、それでもその後も何事もなかったかのようにテルちゃんに会えるマモちゃんは、本当にテルちゃん自体には興味がないんだね。

2020年3月28日

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読書状況 読み終わった [2020年3月28日]

こんなに楽しかった本は久々。ひとつひとつ、子どもの頃の記憶からやわらかい毛糸でくすくす笑ってしまいながら編み出された、みたいな短編集(ときどき大人をちくりと刺す部分もあってドキッとする)。読んでいると自分の意思とは関係なく自分の子どもの頃の記憶も呼び戻される。万華鏡みたいにつぎつぎと現れては消えていく記憶、ときどき思い出してあげないとなかったことになってしまいそうで全てをいつも覚えていたいのに、私はまた忘れてしまう。だからこそふとしたときに何度も読み返したいなと思った。

2020年3月9日

読書状況 読み終わった [2020年3月9日]

楽しいことを積極的にみつけていくのでもなく、たとえここに何もなかろうがお構いなくただ愉しく生きていけばいいじゃないっていう江國さんの考えがしみわたってきて良かった 楽ちんな気持ち、自分のからだが細い糸になってはらはらほどけていく感じがした


ここが好き
「ここに帰ることができたら。
麻子は思い、同時にそれが滑稽な思いつきであることを理解する。ここなどどこにも存在しないのだ。いま目の前にいる人たちは、自分も含めてみんなすでに他の場所に属している」

2019年12月20日

読書状況 読み終わった [2019年12月20日]

99の同じ内容、それも平凡な。異なるのはその内容の描かれ方。無限増殖される翻訳。底なし沼のような言葉の深みにはまっていく感覚になって何度も本を閉じた。

2020年3月2日

読書状況 読み終わった [2020年3月2日]

シーツにひろがる毛先のかたちや ピンでさしてはおけない何万分の一の瞬間のふとした表情 そういうものを私は絶望するほどいくつも見逃してしまっている 海岸の砂をすくっても指の隙間からどうしたって流れてしまうみたいに
〈あらゆるものは通り過ぎる。誰にもそれを捉えることはできない。僕達はそんな風にして生きている。〉

兎丸さんはかわいい女の子だった 夜中にコンビニに行ったり枕投げしたり夏の夕暮れの街を見渡せるような高台でパピコをふたつに割って一緒に途方に暮れたい女の子

2019年11月3日

読書状況 読み終わった [2019年11月3日]

ぬるい眠りのいらずら電話が好き とろとろもすごく好き

2019年10月12日

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読書状況 読み終わった [2019年10月12日]

ああ、すてき!電車の傾きそのままに倒れてしまうかと思った こんなやわらかな生活ができたらなぁ……

2019年10月7日

読書状況 読み終わった [2019年10月7日]

一冊の本としては読み終わったけれど私は永遠にこの本を読み終えることはできないのだと思う すべての芸術もそれと一緒で鑑賞し終えることなどできるわけないんだろうなと途方もない気持ちになってスマホを持つ手が痺れた ひとつの作品と向き合うことは作家自身の人生と向き合うことだ

2019年10月4日

読書状況 読み終わった [2019年10月4日]

172ページにスピッツがでてきてびっくり 大好きな人の口から大好きなものの名前が出たときの感覚、個人的にとても生々しかった

まだ全部の本を読んだわけじゃないけど江國作品のなかでこれだけ少し異質なかんじがする なんでだろう

2019年8月22日

読書状況 読み終わった [2019年8月22日]

読んでいると雲のなかを歩いたみたいな気持ちになった ここは雲のなかだ、とははっきりと分かるのに私がいつどうやってここにきたのか なぜ雲のなかにいるのか 重要なことはほとんど分からないままただ雲のなかに包まれている そういう気持ちになる小説だった

2019年9月3日

読書状況 読み終わった [2019年9月3日]

江國さんがお友だちだったらどんなにいいだろうって思いました 一緒に遊んでいるうちに絵本の世界の住人になったような気持ちになる…(たぶん)

「空港効果」が好き

2019年8月13日

読書状況 読み終わった [2019年8月13日]

音楽といぬについてのエッセイ 話にでてくる音楽をまったく知らなくても読んでいて楽しい いぬは気高くていっそ神々しいね

2019年8月12日

読書状況 読み終わった [2019年8月12日]

途中から自分の日記を読んでいるのかと思った 悲しさの共鳴ってなぜかいとも簡単に自分の中の深く閉ざしたままの部分に触れてくるのね 失恋したら落下する夕方とこの本を貪るように読みたい

最後は行き着くところまで行き着いたね ハッピーでもバッドでもないけれど私はすごく納得した それがいいって思えた 良い本だった!と叫びたい

2019年8月12日

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読書状況 読み終わった [2019年8月12日]

女性が泣く理由がたくさんつまってる本だなと思います だいすきです……

そこら辺のどうでもいい誰かと肌と肌を寄せ合えば 仕事をこなしてただ報酬を貰えば こころがじゅうぶんに満ち足りてくれれば簡単なことなのに それだけでは足りないんだよね 「なんか違う」んだよね

好きな人と求め合えなければ お仕事で自分の存在価値が実感できなければ いつのまにかこころが置いてけぼりになってしまうかもしくはこころに自分が置いてけぼりにされてしまう そういう辛さは些細すぎて他人には等身大で理解されないことがあるからちゃんと我が儘になろうね 自分の辛さはまず自分が気づいてあげようね 我慢せずかつ強く生きようね って思いました


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「小さな会社でちまちまとした事務をこなして生活しているあたしは この東京の中であたしでなくてはつとまらないような大きなことはあるんだろうかと ふと思ったりすることがある」

「好きだよ ちひろちゃん オレたちつき合おうよ
───あたしたちは本当につき合うのかな なにも苦しいことのないこんな簡単なはじまりでも そのうちすごく好きになったりし合えるのかな」
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「ひとりで真っ暗な部屋に帰って思う せめて部屋が片付いててよかった ホントよかった」
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「こわがんなくていいよ 全然怒ってないから」
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「なぜか涙が出てきて止まらなくなっていた 感情は言葉にして吐き出さないと勝手に出口を見付けてしまう」
「必死でもがく 私の心が安らかでありますように 強くありますように 安いワインを買って部屋に帰って ちひろが作ったごはんをワインといっしょに少しずつゆっくり食べた ちひろはこのクマを見てどんな顔をするだろうと思ったら 少しだけ救われたような気持ちになった」
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「何もない平凡なつまらない毎日 それでも同僚の友達はあたしの話を興味深そうにきいていた あたしが持っている最大限の世界はこれなのかなと思ったら 急に何もかもがにくたらしくなった」
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「ロックウェルも好き バグダッドカフェも好き キンクスも好きだしスペシャルズも好き 北村薫も好きだし ごはんですよも好き(こんなに好きなものを持っているから好きなひとができないのかちら)」
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「今日は13万円になった(まァいろいろ引かれても9万円にはなる)あたしには一日9万円の価値があるらしい その女が菊地の前ではズタズタになる あたしは菊地にとってどんなにチンプか 菊地にとってのあたしの価値なんてきっと0だ」
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「こうゆう時 合カギがあればいいのにね」
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「テレビのニュースで世界は大変 昨日と同じでいることがなんと幸せなことか それはわかっている でもねあたしはたださァ なんてことはないくだらない出来事を セミの声が小さくなったね とか 東京でもそこらへんにススキは生えるのだね とか そういうことを誰かに隣で聞いててほしいなァ って そう思うだけ」
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「キスを してほしかったの 終わったあとでも」
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2019年8月17日

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読書状況 読み終わった [2019年8月12日]

なななんきりこ 魚喃キリコ 一回聞いたら忘れられない名前が好き このひとの放つカタカナが好き 内容は現代アートみたいな男女の絵に詩がくっついてるような そしてやっぱり絵にはことばでも表現できないことを表現する力があることに圧倒された 絵ってとてもさりげないね ことばがオープンガーデンのばらだとすると絵は道端のたんぽぽみたいだと思う 160ページの2コマがすごい好きです……
キヲク
「あたしはずっとずっと探してて そのナツヲのにおいを ナツヲを探すみたいに 見付けたものはそれとすごく似ていて まるでそっくりな ガラスのビンに入ったキレイなアメ色の液体 2年前のあの部屋からナツヲがやってくる」
「やっぱりあたしはナツヲじゃなきゃイヤなんだと わざとつぶやいたら涙が出た 2年前の最期とかわらず たくさんたくさん涙が出た」

いかにクダラナクて又、いかにそれがシアワセか
「テレビん中ではひとが殺された話でこんがらがってて 明日も仕事だし 部屋ん中はクッチャクチャで 下手すると人生とはなんぞや⁉︎なんて考えそうなくらい ヤな気分」
「あ この曲すき ウォークマンは爆音できけるからいいなぁ」

友達のおしまい
「ちがうよマチダ あたしたちはただ口をふさぐためだけみたいにタバコを吸う 会話はぜんぜんにつまってませんよ リラックスしていてとても楽しいですよ っていう顔をして だけど吸いガラの数は正直だ マチダは言いかたを間違えている あんたが好きなのは そーゆー世界じゃなくてそーゆー世界を持ってるその新しい友達でしょ?」

あの昼間のこと
「会っただけで妊娠なんかするわけないけど 死んじゃったんだね ってそう言ったらかなしくなった あの昼間のあった日からなんだかあなたがいてくれるような気がして かわいかったのに」

ライフプランニング
「走って帰るあたしの頭の中にたくあんが あの黄色い安っぽいたくあんがいつまでもいつまでも残っていた」
「だって生臭い生活感はそれだけで強いと思ったんだもん うちの食卓にはいつもね 母親のつくった茶色の煮物が置いてあってね どうしてうちはこんなにカッコ悪いんだろうって思ってたんだけどね だけどそれは絶対の愛情の象徴だったんだってきのうそう思ったんだもん きのうのふたりもおんなじ そうゆうものにカタチをかえてしまった愛情が あたしはホントにうらやましいって そう思ったんだもん」

はじめてのものに
「真夜中にエッチすんのと 真ッ昼間並んで歩くのとはちがう 昼間並んで歩くのは愛してる証拠と愛されてる証拠 セックスなんかしてたって愛されてなかったら処女といっしょだ」

2019年8月15日

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読書状況 読み終わった [2019年8月15日]

「あのピンクのバラ下さい 20本」
「えーとプレゼントですか」
「ううん 違うの」

すてき

2019年8月14日

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読書状況 読み終わった [2019年8月14日]

東京のボロアパートで暮らす女の子と男の子がぬるい風のなか沈黙する夏 というイメージ…… よかったです

2019年8月12日

読書状況 読み終わった [2019年8月12日]

この本を読むと最初から掴めるはずのなかったものをずっと追いかけているときみたいな気持ちになる 表現を借りるならつかみそこねた風船が見えなくなってもそれでもそこから一歩も動けないような気持ちになった

好きなところのメモ

興味をひかれるものが遠くにあって 手出しできないほど遠くにあって その立場を理解しながら 無心にみつめているという状況は素敵だ

つかみそこねた風船を見えなくなるまで見送るような気持ちになってしまったね

君は僕に愛されたという事実を 金ピカのバッジにして胸にはって 歩いていくんだよ

青いいなずまに雲の切れはし 帰ってこないツバメ 勇気のある人からもう会えないという涙

最初の頃と何もかも変わった あんなにも楽しかった会話も魔法がとけた 今は居場所をなくしてる 変わることは悪いことじゃない 変わることはいいことだと思う たぶん本来の場所へ向かうことだから

外へ出た時は11時だった 降り続く雨を見上げて君が言ったこと 聞き逃したのがちょっとくやしい

会おうよ 迷惑だなんて言わないでね タイミングだけで生きてる僕らだから

2019年8月12日

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読書状況 読み終わった [2019年8月12日]
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