時空の旅 (SFセレクション 1)

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本棚登録 : 52
レビュー : 5
いなえしむろさん SF   読み終わった 

サブタイトルは『時空の旅』

 こども用の図書だがなかなかのベスト・アンソロジーだ!

 オープニングは懐かしい「午後の恐竜(星新一) 」 。破滅的なんだが、最高のショートショートだ。

 時間SFの父による「スピードのでる薬(H・G・ウェルズ )」は科学が必ずしも人を幸福にはしないってな色。いいねえ。

 大御所の「大英博物館の盗賊(アーサー・C・クラーク)」はとにかく懐かしい。破滅への序曲的な味がいいなぁ。この筋書きはいろんな作家さんがいろんなバージョンで描いているな。

 知らないお話と作家さんの「時計のない村(小川未明)」もアンチ科学文明っぽい話。ただ、童話的だ。

 パロディの「血(フレドリック・ブラウン)」はおもしろい。オチというか、蕪(かぶ)を登場させるアンチ・ダーウィンのパロディが小気味好い。

 驚きのマンガ「金星樹(佐藤史生)」は『真珠系』のラブロマンス。まったく同じ感じ。

 これも懐かしい「トインビー・コンベクター(レイ・ブラッドベリ)」。いい味だなぁ。今読むと、初読時よりもはるかに味わい深いことに驚く。がんばれ、ニッポンだからかなぁ。一世一代の大芝居の狙いが泣かせる。

 いやぁ、編集の『赤木かん子』さんは図書一筋の方だが、本への愛情がひしひしと伝わる。そしてなによりも、それを子どもたちに紹介したいという気持ちがたっぷり詰まっている。いい本だ。願わくば、巻末の解説でクラークをすっ飛ばすのはやめて欲しかったな。

レビュー投稿日
2013年5月22日
読了日
2013年5月22日
本棚登録日
2013年5月22日
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