羊と鋼の森

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本棚登録 : 7606
レビュー : 1258
著者 :
MOTOさん  未設定  読み終わった 

最近、活字の細かい本のピントが合いづらくなってきた。
(げ。これが老眼、というものだろうか?!)
私は不安になった。
老い、に対するソレでは無く、
将来、本が読めなくなる事への不安が、だ。

目の機能の衰えのせいで
本が読めなくなるのなら、
その先の人生に何の意味があるだろう?
ちょっと前に
「まだ来ぬ不安に対する心配など、何の意味も無い。」
と、枡野住職の本で学んだばかりだと言うのに、
全く私の学習能力の低さには
自分自身あきれるばかりである。

そんな私を見捨てずに
この物語には
「物語」が活字の中にばかり存在しているのではない事、
どうしても、と求めるものは
宝箱の中ばかりでは無く、
本の中ばかりでは無く、
どこにでも存在している事に気がつく感性をほおっておくべきではない事。を、教えてもらった。

物語の中に綺麗なメロディーが流れる。
目を閉じて、
私は見た事も、行った事も無い場所の風景を思い浮かべる。
音を捉えていない耳でも、
活字を捉えきれない目でも、
不思議とコロコロ、物語は(聞きたい)と言う欲求が拵えた道を見つけて必ずやって来てくれる。

物語の主人公であるピアノの新米調律師の外村には、
板鳥さんの様な天才的な感性も才能も無いかも知れない。
でも、それがなんだと言うんだ。
…と、突っ走る頑固な勇気が人生にもたらしてくれるものは大きいんだなぁ、としみじみ感じた。

レビュー投稿日
2016年1月4日
読了日
2016年1月4日
本棚登録日
2016年1月4日
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