犯罪

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レビュー : 352
制作 : 酒寄 進一 
MOTOさん  未設定  読み終わった 

「犯罪はいかなる理由があろうとも
 決して許される行為では無い。」

自分で自分の不安定な精神を、不幸を、運命を受け入る事が出来ず、
他人の生活を、時には命まで破壊し、
労せずして快楽を得ようなんて、

例え、どんな事情があったとしても
決して許されるわけなんか…

ない。と、信じて疑わなかったのは、
罪を犯す者の心の闇などに関心を持てなかったから。
その根源にあるものが(弱さ)以外の何者でもない、と信じて疑わなかったから。

が、現役弁護士が実際に関わった事件、その裏側。
その実情を知ると、そのあまりにも複雑な事情に
「罪は憎んでもやはり人は憎めない…」と、しみじみ感じ入ってしまった。

生きる為に他者の命を奪って食す動物の行為は正しいが、
人にはそれが許されない。

>生活は実際に人を殺す事が出来る、とはある詩人が語った言葉であるが、
生活に追い込まれた人間は(生)を諦めなければならないのか。

例え、どんなに生きたい!と願っても…

最後の章
『エチオピアの男』
が、銀行強盗にはいった先で行員を脅しながら
「お金がいるんです、申し訳ない、本当に必要なんです」
と、懇願している。

(私はもうその事情を知っている。)

「本当にすみません、どうか許して下さい。」

その言葉を聴いた時、

(どうかお金を出してあげてください)と、犯罪の片棒を担いでしまった。

人は人の情に心動かされる。

犯してしまった罪は罪だが、
そこへ至るまでの経緯に耳を傾ける事はとても大事なんだな、と感じた。

世の中で増加しつつある『犯罪』

それはあまりにも多種多様、身に降りかかるトラブルいかんで左右される人の心理もまた複雑かつ深遠で。

守る側も攻める側も裁く人も、良く身が持つなぁ~…なんて、思ってしまった。

レビュー投稿日
2012年8月14日
読了日
2012年8月14日
本棚登録日
2012年8月14日
2
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