すぐそこの遠い場所

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本棚登録 : 365
レビュー : 41
MOTOさん  未設定  読み終わった 

ファンタジーって難しい。

身も心もすっかりその世界に入り込めれば問題は無いが、
「よいしょ」と、跨いだまま、上空からぬぅ~っと
眺めたりしていたのでは
(ここって要するに玩具の国って事なんだよな。)
などと、余計な理性がチラチラ顔を出し、
ほんと、ゆっくり読書に集中できない事もある。

そこで(大事だな。)と感じたのは

もしかしたらこんな不思議な世界がどこかにあるのかも知れない!

と、信じさせてくれる鎖の存在だ。

こことそこを繋いでいる鎖。

その点、この本のタイトルは最高だ。
『すぐそこの遠い場所』

(見えるけど見えない)
(見えてないけど、本当はあるもの)の存在くらいは
きっと誰もが知っている。

次々に中味が変わって行く不思議な辞典の中に
どこかで見たような、
いや、一度も見た事は無かったのかも、

前から知っている様な
いや、初めて聞いたかもしれない。

読後も本を読んでいた様な、
いや、読んでいなかったかも知れない。

曖昧な読後感の中で、ぽぉ~っとしているその間にも
辞書のページは再び真っ白に戻って行く。

手に残った鎖をひき、繋がっていたものが
(不思議な辞書)についての
答えをきっとくれるはず。

レビュー投稿日
2012年8月9日
読了日
2012年8月9日
本棚登録日
2012年8月9日
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『すぐそこの遠い場所』のレビューへのコメント

猫丸(nyancomaru)さん (2012年8月10日)

「この本のタイトルは最高だ。」
クラフト・エヴィング商會 は本当に上手ですよね。チョッと見知らぬ世界に連れて行って呉れる感覚がとっても好きです!

MOTOさん (2012年8月10日)

nyancomaruさんへ

そうですよね♪
言葉に膨らみを感じるというか、紙面のうえでじっ…と、してない感じがとにかく好きです。
ありえない世界が息づいてくる、この不思議感!

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