満願

3.70
  • (350)
  • (975)
  • (781)
  • (105)
  • (12)
本棚登録 : 5457
レビュー : 874
著者 :
st0710さん  未設定  読み終わった 

短編ということで、一つひとつの話が気楽に、なおかつ一気に読めるから話の全体が頭にスッと入ってきます。
「満願」には6つの話が収録。
みんなティストが違っていて、今更ながら米澤穂信さんって、いろんな作風が書けるんだと感心。
個人的には「柘榴」の淫微な雰囲気や、「関守」の独特の怖さ、最後の「満願」の人が最後に拠り所とする矜持などが好きです。
人間がもつ「ややこしい」いやらしさ、
つまり、
出世欲だったり、性欲だったり、名誉だったり、
とかとか、
そんな欲を、仄暗い穴蔵に押し込めて静かに棲息している小動物のように捉え、
普段は、その己の小動物をなんとか押さえ込んでいるのだが、
だが、
あるきっかけで、それはプツンと箍がはずれ瓦解していく様を米沢は一気に書き込んでいます。
読者である私は、読み出したら、次のページを開けずにはいられない。
開けなかったら不安でしょうがない。
そんなドキドキ感が押し寄せて来る短編集でした。

お薦めです!!!

レビュー投稿日
2015年2月19日
読了日
2015年2月19日
本棚登録日
2015年2月19日
3
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『満願』のレビューをもっとみる

『満願』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする