題材は結婚詐欺だけれど、井上さんらしい苦さのある作品です。騙している方があぶく銭を稼いで楽しくやっていて、騙された被害者だけが悲しいとかそういう単純な話ではないです。
登場人物全員が決して幸せには見えない、つまりは生きるとはこういう事だと感じる。
結婚詐欺師である古海の章や相棒の千石るり子の章で作品に深みがわく。
本当はどうしたいのかわからないままに流されてしまうのが人間なのかもしれない。
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- 感想投稿日 : 2020年6月1日
- 読了日 : 2020年6月1日
- 本棚登録日 : 2020年6月1日
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