かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (角川文庫)

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本棚登録 : 3361
レビュー : 477
著者 :
円軌道の外さん 小説   読み終わった 

休日になれば
肉屋のコロッケを頬張りながら
猫ストーカーしてる自分には
まさにツボな小説だったし、

純粋無垢で
あったまるこな世界観に
いやぁ〜
まんまと泣かされましたよ(>_<)



小学校1年生の女の子
かのこちゃん。

アカトラの淡い茶味がかった猫の
マドレーヌ夫人。

かのこちゃんの家の年老いた柴犬の
玄三郎。


この物語は
種の境界を超えた愛と冒険と
一人の女の子の成長を描いています。


指しゃぶりを止めた途端、
内なる好奇心が
一気に外の世界へと噴き出していく
かのこちゃん。


野点、やおら、いかんせんなど
難しい言葉への
飽くなき興味と情熱。

特にトイレの茶柱や
子供だけの粋なお茶会のくだりには
笑わせてもらったなぁ(笑)


縁側でのスイカ、
夏休みの自由研究、
プールにこだまする「大きな古時計」、
神社の夏祭り、
夜の公園での線香花火。


そして、やがて来る別れの時…。



物知りで、鹿と話すことができる
お父さんのキャラが
またいいのですよ。


やがてかのこちゃんは
鼻に親指を突っ込み、残りの指をひらひらさせている(笑)
ただ者ではない女の子のすずちゃんと
刎頸の友(ふんけいのとも)となるべく
奮闘することになります(笑)


平行して描かれる
猫のマドレーヌ夫人と
犬の玄三郎との固い絆。

厳然たる種の境界を飛び越え
果敢に肉屋を目指す
マドレーヌ夫人の
玄三郎への愛には
胸がきゅい〜んと鳴りまくったし(T_T)、

キジトラの和三盆、ぶちのキャンディー、三毛のミケランジェロ、シャムの茶子など
個性豊かな野良にゃんこ軍団の井戸端会議にも
頬は緩みっぱなしでした♪



別れは必然。

川の流れと同じく
ずっと同じままで
同じ場所にとどまることはできない。

どんなに楽しいことも
必ず過ぎ去っていくし、
どんなに悲しいことも
時が経てば忘れていく…。

変わってゆくことを
何度も何度も繰り返しながら
人は前へ前へと進んでいく。

だからこそ
人にはとどめたい思いがあって、

人は忘れていく
生き物やからこそ
忘れたくない思いがあるんですよね(^_^)


かのこちゃんとマドレーヌ夫人の
輝ける明日に祝福を!

レビュー投稿日
2013年4月15日
読了日
2013年4月15日
本棚登録日
2013年4月15日
22
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『かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (角川文庫)』のレビューへのコメント

まろんさん (2013年4月16日)

大大大好きな本です!

鼻てふてふしたり、むずかしい言葉バトルしたり、
トイレで茶柱(?)をこしらえたり、すずちゃんとお茶会で上品ぶったり
かのこちゃんのキラキラした毎日を追っているだけで、なんだか幸せな涙がこぼれちゃって。
ふだんはすまし顔なのに、いざとなると猫又になって
玄三郎やかのこちゃんのために必死で走り回るマドレーヌ夫人も、とてつもなく素敵。
たからものにしたい本です♪

円軌道の外さん (2013年4月22日)


まろんさん、
連チャンコメントありがとうございます!

万城目さんの小説は
奇想天外で毎回話題性もあるんやけど
どこかモリミーの小説世界と
カブる印象を勝手に持ってたので(笑)、
まさかこれほどまでに純粋で
ほのぼのした作品を書けるのかと
正直ビックリやったんスよね(笑)(^_^;)


自分にとっては
少年や少女の成長もので
猫が出てくるってことだけで
胸キュンの要素を満たしていたし、
物語の締め方がまた
切なくも希望が香る終わり方で
心憎かったですよね(泣)(T_T)


子供を作るなら
絶対男がいいってずっと思ってたけど、
かのこちゃんみたいな
粋で和の心が解る子なら
女の子でもいいかぁ〜って
この本を読んで
考え改めましたよ(笑)

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