ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫)

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本棚登録 : 20720
レビュー : 3133
著者 :
制作 : 越島 はぐ 
円軌道の外さん 小説   読み終わった 

いやぁ〜やっぱ
先入観で避けてたら
ダメっスよね〜(笑)

表紙の萌え〜なイラストに
なんだかな〜っと思い、
今まであえて読まなかったけど
ホンマごめんなさいを
言っときます(^_^;)


文庫本にして
本屋大賞ノミネートも伊達じゃない
しっかりとした実力を備えた
面白さですね♪



いかつい体で本が好き、
けれども幼少時に受けたトラウマから
活字が苦手な
五浦大輔(ごうらだいすけ)。

艶やかな長い黒髪の美人だけども、
内向的でアガりやすい
ビブリア古書堂店長の
篠川栞子(しのかわ・しおりこ)。

たまに店番をする栞子の妹の高校生、
篠川文香(しのかわ・あやか)。

イカつい坊主頭で小男のホームレスで
せどり屋の志田。

絵に描いたような美青年で
「男爵」と呼ばれる
せどり屋の笠井。


第一話では
五浦の祖母の形見の古書
「漱石全集・新書版」
から見つかった
夏目漱石のサインらしき
書き込みの謎。

第二話では
小山清の「落穂拾ひ・聖アンデルセン」を盗んだ女子高生の秘密とは?

第三話では
ヴィノグラードフ・クジミンの
「論理学入門」に隠された夫婦の絆。


と連作短編の形をとりながら
ビブリア古書堂をめぐる物語が進んでいきます。



いやぁ〜
それにしても上手い。

他人と本の話がしたくても
できない女と、
本が読みたくても
読めない男の
恋の行方も絡めながら、

日常の中に潜む
小さな謎を紐解いていく
ミステリー的要素と、

嫌みにならない程度で抑えられた
豊富な古書の知識、

必ずその小説を読んでみたいと思わせる
物語の構成力、


そしてなんと言っても
登場するキャラたちが生きていて
漫画的な魅力に溢れているので、

本来ならとっつきにくい
古本というコアな世界をも
興味深く読ませてくれる。



それにしても
自分と向き合う時間をくれる
本の存在って
不思議ですよね。


群れから抜け出し
孤独を楽しむには
本を読むという行為が一番適していて、

そんな孤独こそが
他人を気遣う心と、
自分の中の
揺らがない「核」を作ってくれる。



古書に隠された
それぞれの物語を知ることは、
自分にとって
まだ見ぬ「言霊」に出会う旅です。


この小説が教えてくれる
未知なる「言霊」に思いを馳せながら、
この不器用な二人の
恋の行方がまた
気になるところです(笑)

レビュー投稿日
2012年6月26日
読了日
2012年6月26日
本棚登録日
2012年6月26日
12
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『ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫)』のレビューへのコメント

kwosaさん (2013年1月13日)

円軌道の外さん

「先入観で避けてたらダメっスよね〜」には全く同感です。実は僕も「先入観で避けてた」クチで...... TVドラマ化の勢いに乗じて「えいやっ」と手に取りました。
もっと早く読んでいれば良かった。

まだ見ぬ「言霊」に出会う旅、っていいですね。
円軌道の外さんをはじめブクログのお仲間達から、たくさんの「言霊」との出会いを頂いております。

円軌道の外さん (2013年1月19日)


kwosaさん、
コメントありがとうございます!


読みやすいし
漫画的なキャラクターが沢山出てくるから人気あるんやろうけど、

思ってたよりホンマ面白かったし、
単純にまだ読んだことのない古い名作を
毎回物語の中でうまく紹介してくれるので、
無性に読んでみたくなるんですよね(^_^)v


けど最近の
文庫本の表紙に多い、
関係ない萌え系のイラストで
読者を釣ろうとするやり方は
あんま好きくないなぁ〜って思います(≧∇≦)
(逆に本来の読書好きには敬遠される原因になってると思うし…)


ドラマは見られましたか?

自分は録画して
見るのコワくてまだなんスよね〜(笑)(^_^;)


kwosaさん (2013年1月19日)

円軌道の外さん
本棚にたくさんの花丸とコメントをありがとうございます!

「ブクログばんざ〜い!!!」には笑ってしまいましたが全く同感です。頂いたコメントにも返事を差し上げておりますので、よろしければご笑覧ください。

萌え系、アニメ系、「人気マンガ家が描いた......」みたいな表紙、僕も苦手なんですよね。作品の世界観やイメージにあっていて必然性があればよいのですが。
最近、エラリー・クイーンの国名シリーズ(『ローマ帽子の...』『フランス白粉の...』)の新訳が、同時期に二社から出版されて気になっているのですが、表紙は東京創元社が好み、訳文は角川文庫が好みというジレンマに陥っています。通常なら訳文で選ぶのですが、あの表紙はちょっと妥協しづらいなぁ(好きな人にはよいのでしょうが)。

ちょっと脱線しましたが、ドラマ観ました。
うーん、キャスト、脚本、演出「コレジャナイ感」全開です。木曜10時あたりで、もっとしっとりとやってほしかったかなぁ。これも好みの問題でしょうが。(あっ、高橋克実さんの『志田』はなかなかでしたよ。)

kwosaさん (2013年1月24日)

追記

ドラマ第2話観ましたが、あれはあれでいい気がしてきました。
原作をいかに膨らませるかも、映像化の面白さの一つですもんね。

円軌道の外さん (2013年1月28日)


kwosaさん、
沢山コメント
ありがとうございます!

あはは(笑)
ブクログ万歳は
心の叫びです(笑)


便利は不便を産むので
普段はアナログ派な自分やけど、
使い方次第で自分の世界は広がるし、

こういうサイトがあって
ホンマ良かったって思います(^O^)


エラリー・クイーンの件
分かります分かります(笑)

本が好きであればあるほど
表紙も含めた
一つの作品だと思っている人が多いだろうし、

中身は良くても
表紙が最悪だと
本棚に並べるのも
少し躊躇しますもんね(笑)(^_^;)


作り手側は
もう少し作品のイメージを大事にして欲しいし、
なんでもかんでも
萌え系にして
若い人に媚び売らなくても
いいと思うんやけどなぁ〜(笑)

逆にそれが進んでいっちゃうと
萌え系の表紙でなきゃ
小説は読めませんっていう若い人も
これから出てくるやろうし(汗)


円軌道の外さん (2013年1月28日)


kwosaさん、
もういっちょ
ありがとうございます!


あとドラマ自分も見ました♪

kwosaさんご指摘のように
高橋克実さんの『志田』は
いい味出してたし
演技力もあるから
安心して見てられたし
良かったです♪


肝心の栞子と五浦が
「う〜ん」って感じは否めないけど(笑)

『落ち穂拾ひ』の回は
映像化したことで
女子高生がなぜ本を盗んだのかが
より良く分かったし、
脚本も演出も
ボロカスに叩かれるほど悪くはないって思いました(^_^)v


欲を言えば自分も
kwosaさんの言うように
木曜10時くらいで
大人なキャストで見たかったですけどね(笑)


今期のドラマでは
NHKの『書店員ミチルの身の上話』と
(佐藤正午原作)

「それでも、生きてゆく」の坂元裕二が脚本を手掛け瑛太がまた主演を務める
木10の
『最高の離婚』、

そして「モテキ」の大根仁が監督・脚本を担当した
『まほろ駅前番外地』

かなりレベルの高いものを毎回見せてくれてるので
今期はなかなか忙しいです(笑)(^_^;)


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