レインツリーの国 (新潮文庫)

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本棚登録 : 23980
レビュー : 2399
著者 :
円軌道の外さん 小説   読み終わった 

文庫化してすぐに読んだけど、
ワケあって再読。

自分が好きな本の結末を
他のみんなはどう受け止めてるのか?

感想なんて人の数だけあっていいし、
自分が感じたことがすべてだと思ってるけど
ほんの稀に他人の書評が
妙に気になることがあります。
(特にあまりに衝撃的な結末だった場合)

そして他人の感想を読んで
その人と話してみたいと思うことって
意外とあるんですよね。


中学の頃に読んだライトノベルのシリーズの書評を通して
伸とひとみは
メールのやりとりを続けながら
少しずつ少しずつ距離を縮めていく。

しかしひとみには
会うことに積極的になれない
ある秘密があって…



読書というのは
あくまで個人的な行為で
自ら孤独の中に浸り
自分自身と向き合う時間。

だからこそ書評には
素直な思いが溢れているハズだし、

選ぶ言葉や言い回しや文体には
その人自身の思想や
生きるスタンスまでもが表れるものだと思うのです。

そういう意味で
ネットから恋もありえること。

ネットって言葉がすべてだから
解り合うためには
じっくりと真摯に
言葉を尽くさなきゃならないし、

好きなものを通じて
ものの考え方や
言葉にまず惹かれているわけだから
見た目から入る恋愛よりも
実は深いところで結びついている強みって
少なからずあるんですよね。


読書好きだからこそ分かる、
自分が書いたものに対して
反応が返ってきた時の
驚きと喜びの心理描写の妙。
(繋がったっていう感覚、ブクログのみんななら分かるよね)

伸とひとみのように
趣味がある程度カブっているのに
視点が自分とは微妙に違うパターンだと特にテンション上がるのも頷けるし(笑)、

ネットやリアルに限らず
本当に失くしたくない縁だと思うなら
解り合う努力を簡単に放棄しちゃいけないってことを
改めて思い知らされた気がします。


お互い違う環境で育った二人だからこそ
惹かれ合うんやし、

そもそも人は違うからこそ
解り合いたいものなんやもん(笑)


できることなら
一歩だけ前へと歩きだした
伸とひとみの行く末に
あたたかな光を。

この小説が
報われない愛の前で立ちすくむ
誰かのバイブルとなりますように。

レビュー投稿日
2013年5月28日
読了日
2013年5月28日
本棚登録日
2013年5月28日
26
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『レインツリーの国 (新潮文庫)』のレビューへのコメント

ゆりさん (2013年8月13日)

この本は有川さんの作品の中では2番目に読んだんですが、面白かったな~。
繋がったって感覚は言い得て妙だと思うし、みんなに言ってるんですが、伸君が格好いいです!!
関西弁萌えだ!!と改めて思いました。
あ、なので、円軌道さんの記事も、いいなぁ、関西弁。と思って読んでますww

円軌道の外さん (2013年8月18日)


遅くなりましたが
ゆりさん、初のコメント
ありがとうございます!

コレ、健常者と障害者の恋って括りで
論じてる人もいるけど、
自分はすごく普遍的な
普通の恋愛を描いてるな〜って思うんですよね(^_^)v


どんな状況の恋でも
違う環境で育った他人同士なんやから、
衝突したり
意見のくい違いは当たり前やと思うし。

他人だからこそ
相手を知ろうという姿勢と
分かり合いたいっていう思いと、

誠を尽くすことこそが
人の心を動かすことを
有川さんは伝えたかったんじゃないかなって、
俺は思います(^_^;)

特にネットからの恋愛は
言葉がすべてやから
誠意がないと
もろに伝わっちゃいますもんね(笑)


あはは(笑)
関西弁萌えって、
関西人としては
ホンマに嬉しい言葉です(^O^)

うるさいとか
コワいとか
おちゃらけてるとか、
アホやとか(笑)
だいたい世間一般では
そういうイメージで捉えられてるんで(笑)


また良かったら気軽に
コメントしてくださいね。

自分もまたあとで
お返しに参ります(*^o^*)


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