圏外編集者

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本棚登録 : 583
レビュー : 54
著者 :
strattonさん 本・雑誌   読み終わった 

明快で痛快。著者の編集者魂が炸裂している一冊。
『POPEYE』や『BRUTUS』の編集に携わった著者は、「おもしろいとわかっているから」取材に行くのではなく、「おもしろそう」だから行く、編集会議は集団責任回避にすぎないから一切不要、そんなことしている間にネタの鮮度はどんどん下がる、と一刀両断。雑誌を作るのに読者層は想定しないし、マーケットリサーチなど一切しないと、にべもない。
読者を見るのではなく、自分を見る、「スキマ」ではなく、「大多数」を見る、その自分の目を信じて取材に突き進む。有名建築家がデザインした豪邸に住んでいるひとより、狭い賃貸マンションに住んでいるひとの方がずっと多い。デートで豪華なホテルに泊まるひとより、国道沿いのラブホテルに泊まるひとの方がずっと多い。メディアはどうして取り上げないか、という強烈な苛立ちと危機感。著者のそうした姿勢には、爽快感すら覚える。

ところで、紙に載る文章に比べて、ネットに載る文章は起承転結が明確でなく、「起」の部分にすべてを持ってきている、という著者に指摘には思わず唸った。ネット上の文章に感じる軽い違和感の正体はまさにこれだ。

レビュー投稿日
2019年2月23日
読了日
2019年2月17日
本棚登録日
2018年11月18日
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