枢機卿の氷花 (白泉社花丸文庫 た 3-11)

著者 :
  • 白泉社 (2012年3月22日発売)
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感想 : 7
5

前作が単純明快な王道ロマンスだったのに対し、続編のこちらはミステリー仕立てで凝っていて、ものすごく楽しめました。
宗教施設が舞台で、ストーリーもミステリアスなのに、Hだけは節操がないのがいいです。かと言って、イチャコラによって雰囲気が壊れることもなく絶妙。
そもそも、煌夜拉致騒動の原因が宗麟の大勘違いだったところが事の発端で、そこで黎枝は宗麟からまさかの告白をされちゃってるんですよね。正義の枢機卿というよりは、一途で純情な枢機卿だった宗麟に驚かされました。
で、そのまんま突っ走ってる。
あくまでもクロいツンデレを貫き通している黎枝は、性欲解消ならばと揶揄したせいで宗麟に押し倒されてしまいます。そこから話が始まっているので、二人の濡れ場がてんこもり。ただ絡んでるだけじゃなく、何故宗麟が自分を好きなのか理解できず困惑したり、彼がDTなのにテクニシャンなことに感動したりする黎枝の複雑な気持ちが丁寧に描かれているのが面白いのです。宗麟ってほんとに清廉潔白なんですね。見事に純潔を守っていたんだ。

とにかく黎枝のツンデレぶりが見事なんですよね。意地もプライドもハンパないし、相手を挑発するようなことも言うし、毒も吐くけど決して品性を失わないのがステキです。宗麟相手に煽るようなことをしても品があるところがいい。

前作のラブラブcp紫耀×煌夜も登場していて、相変わらずなのを見せつけてくれます。で、黎枝がこの二人のことをくっつけておきながら背中がこそばゆいなんて思ってるのも笑えるのですが、でもちゃんと二人の絆の強さを認めているんですよね。黎枝にものおじしない煌夜の成長ぶりも見ることができました。

ストーリーはミステリー調で、犯人探しがあったりファンタジーが入っていたりしていてそちらも興味津々で読み進むことができました。舞台設定に似合っているネタだなと。
そして、やはり登場人物の個性が際立っていて生き生きしているところが魅力的です。特に黎枝はツンデレ女王様キャラがたまりません。
そんな黎枝にぞっこんな宗麟も一途でステキです。「愛している」と言ってはばからない彼に、黎枝もいつの間にか惹かれてしまうんです。こんなにまっすぐな愛だと、もはや呆れるのを通り越して嬉しい限りです。そんな宗麟の気持ちにツンツンしながらもほだされていく黎枝の気持ちの描き方がまた上手くて悶絶もの。自覚ないのに、心はすでに宗麟のものになっちゃってるところに胸キュン。

新しい登場人物の芙蓉が気になります。蓮川センセの描く芙蓉が美しいです。続編プリーズ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 橘かおる
感想投稿日 : 2012年7月6日
読了日 : 2012年7月6日
本棚登録日 : 2012年7月6日

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