兄と弟~荊の愛執~ (ラルーナ文庫)

著者 :
  • 三交社 (2016年12月19日発売)
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本棚登録 : 41
感想 : 5
3

好物のガチ兄弟もの。兄弟ものというと高校生とか10代の話はよく見かけるけど、いい年した兄弟の拗らせ具合にも萌えます。
こちらの赫と清巳は27歳と31歳。兄の清巳は既婚者だったけど、ストーリー的には必要な設定だからまあ許容範囲でした。
最初は、赫の真意が見えないまま無理矢理清巳と関係したので、もっと優しくできないのかな…と不満に感じたところもありました。でも、「赫い棘の鎖」で赫視点での心情が切々と描かれていて、すっかり安堵。お兄ちゃん一筋でした。
赫が清巳が好きすぎてずっとその気持ちから逃げていたというのは、この話を読んでようやく理解しました。
本編での説明が足りないし、二人の苦悩も女装のインパクトの方が大きすぎて伝わり辛かったかな…
あと、もうちょっと甘い部分があってもいいかなとは思ったけど、センセの作品は大体いつもこんなかんじw

ネガティブな清巳視点だと、弟から脅されて酷い事されている被害者の図しか思い浮かばないのでww
書き下ろしの赫視点の話が入っていたのが、本当に良かったです。
シリアスで暗めの話だけど、重かったり痛かったりということはないので読後感は良かったです。

イラストはとても上手いのに、イメージが合ってなかった気が。清巳はもっと線の細い、かわいくてきれい系のビジュアルが欲しかったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 淡路水
感想投稿日 : 2016年12月23日
読了日 : 2016年12月23日
本棚登録日 : 2016年12月23日

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