# 初心者からソフトウェアエンジニアに成る。生成AIが開く新時代の胎動を聞いた
## 面白かったところ
* プログラミングをしたことのない令和の大学生の成長ストーリーが、どこか懐かしくてよかった
* 生成AIとの向き合い方について、物語調で段階的に把握できて大変勉強になった
## 微妙だったところ
* プログラミングを勉強していなかっただけで、成功する人間の片鱗が垣間見えて、ちょっと残念だった。
## 感想
生成AIはスマートフォン以来の革命だと思っている。
現に、たった100日でソフトウェアエンジニアリングの核心を掴むような人間が生まれた。
プログラミングとソフトウェアエンジニアリングという言葉は分けて使うようにしている。
米国だとソフトウェアエンジニアとして職に就くためには、コンピューターサイエンスを深く理解し、それなりの学位を修めなければならないものである。
> 「ライブラリってなんだか面倒だな。インポートしなきゃいけないし」
序盤に出てきたこのフレーズはまさにそうで、プログラマーっぽい印象を受ける。
動くものを作るだけであれば、1つのファイルにすべてのコードを書けば良い。
責務の分割や外部ライブラリの利用という考えも必要ないと思える。
駆け出しの頃、こういう疑問が浮かんだことを思い出して初心に帰ることができた。
クラス設計で悩むシーンも良かった。
クラスとインスタンスの違い、なかなか理解できなかった。
こういう読み物を通じて、この世界に飛び込んでくるジュニアたちの思考を改めて振り返ることは、意味があったと思う。
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何がやばいって、このレベルまでほとんど生成AIと向き合っただけで到達している点だ。
著者自身に成功の才能があったことは脇に置いたとしても、書籍やセミナーなどにコストを払えないヒトでも自助努力でソフトウェアエンジニアになれる時代になった。
年齢も出自も関係ない。つまり、ただコードを書くだけだったら生成AIに任せれば良い時代がやってきてしまったのである。
自分の場合だと、ジュニアに対して生成AIのとの向き合い方を教えなければならず、生成AIとヒトの仕事の振り分けも考えないといけない。
このような葛藤の中で、何に投資をすべきなのか。という難しい問いを考える中で1つの参考になった。
またすごい波がやってきた。この本はジュニアに読ませたいと思う。
- 感想投稿日 : 2025年3月7日
- 読了日 : 2025年3月7日
- 本棚登録日 : 2025年3月7日
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