チェルノブイリ事故の直後に、ソ連の病院に支援に行ったアメリカ人医師の話。30年も前に書かれた本だ。
なんか、意外に聞いてた話と全然違っている。。。
例えば、消防士たちは放射能のことをよく知らないまま消火活動をしたと思っていたけれども、ちゃんと放射能の危険は分かっていた、と書いてある。
子供や住民が見殺し的な?状況だったのかと思いきや、事故から10日後には子供だけ疎開させたりもしているし、残った大人たちは町の建物や街路樹を除染したりもしている。
この本が書かれたのは30年前だけれども、原子力発電をめぐる状況はあんまり変わってない、という印象だ。
例えば、使用済み高レベル廃棄物をどうにかする方法を早急に考えないといけない、と書いてあるが、実際はいまだに原子炉内のプールに寝かされたままだ。
新しい原子炉に何か新型の安全装置を取り付けるとすると、それまでの原子炉が安全じゃないような印象を与えてしまうので、電力会社は渋る傾向があると。。。原子力発電にも明るい未来があったはずだけれども、結局そういう意味の分からない政治的な問題が全てをダメにしてしまったように思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年7月8日
- 読了日 : 2011年7月13日
- 本棚登録日 : 2011年7月8日
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