ニッポンの穴紀行 近代史を彩る光と影

  • 光文社 (2010年12月16日発売)
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感想 : 6
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筆者の余計な推測や勝手な決め付けが若干うざいものの、近代史としてかなり面白く読んだ。
北海道の山の中で、実際に電車を猛スピードで走らせて、わざと脱線させる実験をしていたとか!考えたこともなかったけど、確かに、コンピューターシミュレーションがなければやるしかないだろう・・・けど、すごいなぁ。今じゃ絶対無理だよな。。。
タコ部屋、の本当の意味を知り、土木工事でどれだけの人が軽く死んでいったのかを知った。過酷な奴隷労働や人柱の末に実験線を作って、電車の安全を確かめる実験をしていたのだ!
人の命が軽かった時代・・・ラディカルだけど、パワーにあふれていて、考えられないような大事業が「手作業で」行われ、日本が急速に発展した、その昔。
企業が利益を追い求め、お金が流れなくなれば都合よくポイっとされた街。。。
でもなにか、今はあの時代のパワー的なものは失われて、すっかり停滞している。なんだか、とっても複雑な気持ちになった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2011年8月25日
読了日 : -
本棚登録日 : 2011年8月25日

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