ゾウの時間、ネズミの時間の著者が書いた、生物学的時間考察による、新しい人生観の提案。
これまで、ずいぶん変わった研究者による本をたくさん読んできた。寄生虫を愛すうんこの先生、おちゃらけ関西弁で硫黄菌を熱愛する先生、イカの気持ちを考える人、生命科学のプリンス・・・しかし、オリジナルソングがついているのには度肝を抜かれた。
文章に無駄が多くてかなり読み飛ばしてしまった・・・おそらく、1/3ぐらいは削れただろうに・・・。
著者の提唱する、代謝時間。生物学的時間の尺度で考えよう、という話は、なかなか興味深いものがあった。エネルギーと生物学的時間の関係、エネルギーを使う程に時間が短縮されるのではないか?という仮説。
そんな風に時間について考えたことはなかったけれども、体感的にも簡易に表されているデータ的にも、筋が通っているような、胡散臭いような・・・。大体、著者は現代のエネルギー大量消費社会に否定的すぎて、結論ありきではないかと思えるほどに、お説教が長すぎるので、なんとなく素直な気持ちになれない。
でも、年よりは無駄に長生きしないで、社会の役に立てなくなったら生にしがみつくのは大いなるエネルギーの無駄遣いである、自分たちがよければいいとかではなく子孫達の事を考えよう、なんてことを、スパーンと書いた人がいただろうか・・・。
色々な意味で、計り知れない人だと思った。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年10月18日
- 読了日 : 2012年10月17日
- 本棚登録日 : 2012年10月18日
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