神、この人間的なもの: 宗教をめぐる精神科医の対話 (岩波新書 新赤版 806)

  • 岩波書店 (2002年9月20日発売)
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本棚登録 : 246
感想 : 26
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結局のところ、人間は、宗教をはじめとして、信じる対象がほしいだけなのかもしれませんね。
そして、教団をはじめとする組織は、大きくなることが目的になるような気がします。

「キリストはキリスト教を知らない」という視点は、考えてみれば当たり前なんですが、この本で初めて気づかされました。
また、3大宗教の教祖の弟子は、弟子から抜け出せなかったこと、さらには、宗教の経典化による、本来の宗教の意味(教祖の意図)の曲解など、宗教について「なるほど」と思えることがてんこ盛りでした。
一神教における神や悪魔の設定も、すごく納得できました。

平易な文章でありながら、深みのある考察を堪能できるいい本だと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 図書館で借りた本
感想投稿日 : 2015年8月13日
読了日 : 2015年8月13日
本棚登録日 : 2015年8月13日

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