津軽 (新潮文庫)

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本棚登録 : 2038
レビュー : 189
著者 :
sugikaeruさん  未設定  読み終わった 

読んでいて楽しい。戦争末期であり日本未曾有の非常事態に、この人はなぜこんな明るい紀行文というか自分探しの感傷旅行が書けるのかしら?不思議な作家です。序文において“愛”の専門家として津軽を旅すると述べていた。太宰がこのように自分を語るのも珍しいし、冗談なのかと思っていたが、確かにこの作品は故郷への“愛”で溢れていました。太宰の人格の負の側面が、戦前の田舎の名家に内包される闇に侵されたという見解もあるかもしれないがこの作品からはほとんど窺い知ることができない。紀行文としてみた場合、食べる事にほとんど執着しない割には食事の場面が魅力的で、酒ばかり飲んでいるのも面白い。最後の一番懐かしい人に会いにいくエピソードもとても良かった。

レビュー投稿日
2018年7月24日
読了日
2018年7月23日
本棚登録日
2018年7月24日
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