同じ建物に住む女性4人の視点で綴られる連作短編集。
タイトル(邦題も良いけど原題を聞くと一層グサっと来る)にあるように容姿、更に貧富の差、地方と都市の差など、幾つもの重しを脚にくくりつけられながら必死でどこかへ行こうとしているような彼女たち。
皆が愛おしくて、それゆえに度々苦しくなったが、良い結末に安堵した。
いや全然好転したとは言えないけど、でも信頼して繋げる手があるというのは大きな違い。
解説を読んで、5人目のあの子の視点がないことに初めて気づいたのだけど、そう思えないくらいの存在感だったし、気づいてからじゃああの子はどんな風に見ていたんだろうとまた余白を考えられる。
文章も訳も良かった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年4月6日
- 読了日 : 2022年4月6日
- 本棚登録日 : 2022年4月3日
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