上手いなあああああ…!!
作者の他の作品を、ずっと前から気になりながらも読みそびれていたのだけど、もっと早く読めば良かった…。
自伝的な短編集で、主に大人になる前の少女の、機能不全の家族や同性への思慕が描かれている。
とても淡々としていて、一作目では最近よくあるオシャレ孤独系かなと思いかけたのだけど、すぐにそんなものじゃないと気がついた。
水面下にある感情のうねりに、いつの間にか飲み込まれる。
柴田元幸訳の冴えによるところもあるのだろうが、やはり元々が相当良い文章なのだろう。
「ナンシー・ブース、あなたがどこにいるにせよ」「煙草を喫う人たち」などなど、強く印象に残る作品ばかりだった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年10月27日
- 読了日 : 2015年10月26日
- 本棚登録日 : 2015年9月17日
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