釈迦は、菩提樹の根元で悟りを開いた。そして蔦であるその菩提樹のことを別名「シメゴロシノキ」と呼ぶそうです。
この小説はミサエという女性の一代記ですが、ミサエの孝行先の家族がとにかく酷い人たち。同じ集落に暮らす人々も同様。
ミサエがどんなに努力家で立派な人物であっても、この環境で暮らすうちに、どんどん締め殺されていく・・・
明るいところやカタルシスがほぼないし、長編なので疲れました。
私は、河崎さんのリアリティ表現がとても好きなのですが、それが発揮されたのは娘の自殺を発見したシーン・・・何とも・・・
そして血縁関係がドロドロです。横溝正史かっ!
蔦が巻き付いて、生きながら死んでいく・・・そんな設定が読んでいてとても辛かったです。
雄介は自ら根室に戻ると言うけど、そんな責任とか義務とか言う前に、アメリカのロードムービーを1回見た方がいいっしょや!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年4月24日
- 読了日 : 2024年4月23日
- 本棚登録日 : 2024年4月24日
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