針先くらいの大きさしかない、つまらない、大したことない自己顕示欲にがんじがらめになっている主人公が大っ嫌い。
今まで読んだどの本の主人公より、「こいつ嫌いだわ」って思った。
心の狭さ、器の小ささ。
逃げることでしか保てない自分の軸。
でも、その人間臭さに惹きつけられた。
うだつの上がらない毎日を、
丁寧にしたいのにどうしたらいいかわからない恋人との日々を、
自分で自分の首を締めながら生きてる様は、
たとえ悪あがきだろうと、
演劇という拠り所を通して「生きてる」そのものだったんだろうな。
終盤の畳み掛けの熱量がすごい。
登場人物たちの人となりはしんどいけど、結果、すごく良本。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年5月19日
- 読了日 : 2017年5月19日
- 本棚登録日 : 2017年5月19日
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