登録をし忘れ、今日登録して今日読み終わったような格好になってしまいましたがもう少し日数かけてます。
電車での移動中と職場での空き時間を活用。
表題の『独房』が読みたくて新宿紀伊國屋書店にて購入。
期待通り面白かった。やっぱり文章が好みだと内容がすんなり頭に入って読みやすい。
なんだか獄中にいる方が呑気に暮らしているように見えてしまう主人公に思わず笑ってしまう。実際、捕まることを心配せずに寝起き出来るのだから自由の身であるよりかは気楽なのだろうな、と。
一緒に収録されている『党生活者』。読むのは2度目。やっぱり面白い。現時点では小林多喜二の作品で1番好きかもしれない。
主人公佐々木と同志の須山、伊藤の3人の関係性が好き。
困難を乗り越え、1つずつ段階を踏み、目的の達成の為に様々な行動をしていく。ストーリーとしても分かりやすくて読みやすい。
解説の中で引用されていたようなあれやこれやの批評のような小難しいことは考えず、私は単純に物語を楽しみたい。
シリアス一辺倒かと思いきや、ちょこちょこ笑いを挟んできたり、佐々木と母親との話でちょっと泣かせにきたりと退屈せずに最後まで読める。2度目でも充分楽しめる。それどころかまた違った部分に目がいったりして1度目とは違う形で楽しめる。また少し間を開けて再読したい。
1度目も思ったが、続編が書かれることがなかったのが本当に残念でならない。
解説も2本立てでボリュームたっぷり。こちらも読み応えは充分。解説の感想は特に書きませんが、引用された批評の中に唐突に登場した『縮図』、『濹東綺譚』が読みたくなり、手元にある『縮図』を次の移動のお供に決めたことだけ一応書いておきます。
相変わらず「感想」というやつは苦手。感想というよりかは自分の為の覚書に近いものになってしまった。
- 感想投稿日 : 2018年2月25日
- 読了日 : 2018年2月25日
- 本棚登録日 : 2018年2月24日
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