「鬼と小鬼」は伊邪那岐・伊邪那美で卒論を書いた私には面白かったです。漫画なんかでよくある話ではあるけれど、若だんなののんびり加減ややなりの可愛さがたまりません。オチは結局いつもの苦い薬みたいだけど(笑)。
涙目の兄や達にこちらもじんと来ました。若だんながあんまり焦らず石積んでいる内に、兄やたちは心配で大変な日々を送っていたんだろうな、と。
「ちんぷんかん」は秋英の悩みと成長が逞しい話でした。和算の問題と答えは読み飛ばしましたが(笑)、狸と切羽詰まった問答はハラハラしました。
秋英は兄や達が人間でないことも早々に見抜いていたし、やなりもお獅子も普通に見えているし、才能を多分に秘めている気がします。是非自信をつけて再登場して欲しいです。
「まじめな牛蒡という妖!」「牛蒡はまじめでありましたか!」このやなり達の会話が可愛すぎです。最後に「牛蒡」と嬉しそうに秋英を撫でているのも、ツボにはまって笑いました。最後はやっぱりやなり達が持っていきますね。
「男ぶり」はおたえさんの前に普通に妖達が寛いでいて、ちょっとびっくりです。おたえさんと妖で謎ときしていく様子は若だんなそっくりでしたが、ちょっと若だんなの方が頭が良さそうかな。
「はるがいくよ」の全体を包む切なさが、私はちょっと苦手でしたが、傑作だと思いました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年11月21日
- 読了日 : 2016年11月15日
- 本棚登録日 : 2016年11月13日
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