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うすい水色の紙に、総ルビのショートストーリー、junaidaさんのあたたかい装画。とてもすてきな作りの本。
62人という大所帯のアンソロジー、1編2~4ページほどで、寝る前にちょっとずつ読み進めた。講談社の青い鳥文庫でシリーズを持っている作家さんはじめ、時代小説やSFの書き手、児童書を出していない人の作品まで、幅広い世界のお話が楽しめる。
多くは新型コロナに見舞われた現実世界を写していて、ガマンやあきらめを強いられた子どもたちが登場する。学校に行けない、友達と会えない、遊びに行けない・・・。反対に、マスクが安心できる子や、休校で解放された子も出てくる。急激で強制的な変化に戸惑う子どもたちの気持ちがみえて、大人のわたしは読みながら切なくなってばかり。でもそれぞれに前向きになろうとするオチもついていて、いい大人が投げやりになってちゃ、いけないな!と思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本・児童書
感想投稿日 : 2021年7月19日
読了日 : 2021年5月31日
本棚登録日 : 2021年3月26日

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